北海道

【利尻山】海の上に立つ孤島の山

 

2023年8月、
利尻山(りしりざん)登山日記。

利尻山は、

●日本最北の百名山(第1座) 
●「SEA TO SUMMIT」に挑戦できる
●往復10時間のロングコース 
●携帯トイレブース3箇所あり
●8月お盆登山、水2ℓでは足りなかった

礼文島から見た利尻富士

礼文島から見た利尻富士

利尻山のコース(北麓野営場)

北麓野営場を起点に往復するコース。

往路:6時間
復路:4時間

1日の日帰り山行で、宮之浦岳なみのロングコース。

「SEA TO SUMMIT」はパス

SEA TO SUMMITとは
「海抜0m(=SEA)」から「山の頂(=SUMMIT)」を目指す登り方。

利尻山は海抜0mから頂上を目指す「SEA TO SUMMIT」への挑戦ができる山。

挑戦できるけれど挑戦しないよ。
往復10時間でもすでに自信がないもんね。

登山口へのアクセス(北麓野営場)

北麓野営場(利尻登山口)
北海道利尻郡利尻富士町鴛泊栄町
Googleマップへ

電動自転車で登山口へ

鴛泊港〜北麓野営場 
電動アシスト自転車で約20分

傾斜のきつい坂道なので、電動アシスト機能がないと厳しい。私は宿泊先でレンタルしました。

電動自転車

電動レンタサイクル ¥2,500 
うみねこゲストハウス 宿泊者料金、1日利用

移動:
鴛泊から登山口へ

朝4時出発。薄暗い。

早朝のゲストハウス

キャンプ場付近には歩いて登山口を目指す人たちでいっぱい。

北麓野営場への道

電動アシスト機能つきでも、なかなかきつい坂道でした。
登山前に体力消耗してしまうではないか。

北麓野営場への道

北麓野営場

駐輪場

東屋みたいなところが駐輪場になっていた。

北麓野営場の駐輪場

宿のご主人に「ビニール袋をカゴに置いておくとカラスに襲われるよ」と助言してもらう。

管理棟:トイレ&コインロッカー

最後の水洗トイレ。コースには3箇所の携帯トイレブースがありました。安心。

北麓野営場の管理棟

登山スタート

基本のコースタイムが往復10時間という恐ろしい山。

コースタイム(目安)
上り:6時間 

下り:4時間

4:36
登山口

北麓野営場出発

ここから甘露泉水までは舗装された道。

4:45
甘露泉水

水を組めます。海抜0mから歩いている人は、ここで水を補給すると良い。

甘露泉水

4:46
3合目 標高270m

すぐに3合目。

3合目

5:09
4合目 野鳥の森 標高390m

3合目から20分ほどしか経過していないのに、もう4合目についた。

4合目

このペースだと上り6時間切るんでは?と勘違いしてしまう。

利尻山においては「X合目」を定めた人の感覚にまったく同意できない区切りだった。

4合目の階段

空が明るくなってきた。

青白い空

5:42
5合目 雷鳥の道標 標高610m

30分ほどで5合目へ。

5合目 雷鳥の道標

利尻山5合目の道 利尻山5合目の道

6:10
6合目 第一見晴台 標高760m

利尻山6合目

見晴台の名前どおり、とっても見晴らしが良い場所。

水平な雲海。

利尻山6合目 でみた雲海

眼下にひろがる雲海。
うん、ここで下山してもいい。

利尻山6合目 でみた雲海

足をとめて雲海を眺める登山客たち。

雲海を眺める人

6:23
携帯トイレブース(1)

携帯トイレブースを使用したいのに、開かない。

携帯トイレブース

これ、閉鎖されているのかな。
困るんだけど。

携帯トイレブースが開かない

苦戦していたら、海抜0mからスタートした同宿の若者たちに追いつかれた。速いなあ。華麗にドアを開けてくれ、そして颯爽と私を抜かしていった。

6:46
7合目 胸突き八丁 標高895m

7合目

ペットボトル1本目が空になってしまった。
このペースで最後まで持つのか?(持たなかった)

からのペットボトル

「胸つき八丁」というフレーズどおりの、急登が始まった。

7合目の急登岩場

振り返った景色。

7合目の急登な山道

7:27
第二見晴台  標高1,120m

休憩:約25分

めっちゃ疲れた。
眺めもいいので休憩。

第二見晴台

ちょっと休憩するつもりが、動けない。
もう下山したいよう。
まだ7合目なのに、気持ちはくじけていた。

第二見晴台で休憩する登山者たち

7:54
出発

なんとか頑張れた。出発。

第二見晴台を出発

なにこれ!
ゴツゴツした岩場の急登。

7合目のゴツゴツした道

7合目の急登

振り返ると、こわっ!

7合目の山道

8:11
8合目 長官山 標高1,218m

休憩:約20分

8合目

ここではじめて、これから目指す利尻山の山頂がみえた。

かっこいい利尻山も拝めたし、もう下山しようかな。
ここでもウダウダ悩む。
そして誰もいなくなった。

登るか。

8:30
8合目を出発

8合目からは、なだらかな道が続く。
ずっとこんな道だったら良いのに。

8合目からの山道

お花が咲いていた。
利尻島はフラワーハイキングで有名。

紫の花

よくぞここまで、登ってきた。

8合目からの山道

8:43
利尻岳山小屋
携帯トイレブース(2)

避難小屋。中で休憩することもできます。販売などはなし。携帯トイレブースもありました。

ここで引き返すことに決めていたというご夫婦と話す。
私ももう、リタイアしたいのだと打ち明ける。

なんだかんだで、もう少し頑張ってみようという結論になった。

楽しい道が始まった。

階段ゾーン。
標高が上がるにつれ、足元がガレてきた。

9:27
9合目 標高1,410m
携帯トイレブース(3)

休憩:約25分

9合目は、かなりひらけていた。

9合目

携帯トイレブースもあり、ここで昼食をとる人が多い。

9合目の広場

私も食べようっと。
ゼリー飲料はなくなったので、スナックパンを食べる。パサパサで失敗。

スナックパン

いまだに登山時のゴハンが定まりません。

9:42
9合目を出発

「ここからが正念場」だってさ。

9合目

9合目だとゴール間近と思いがちですが、
利尻山ではそんなことなかった。

ここから10合目である山頂まで、めちゃくちゃ急登が続きます。ひ〜。

岩場をのぼる。

9合目の急登

綺麗だな。
振り返ってばかり。

9合目の景色

軽快に下山していく登山者。
カッコイイ!
何時から登ったんだろう。

9合目の山道

隙あらば、わたしも休むぞ。

9合目の途中で休憩する登山客

なんなのこの岩。

9合目の岩場

枯れた植物。

枯れた植物

お花畑ゾーン突入。

花畑

8月でも、お花はそこそこ咲いていた。

紫の花

延々と続く階段。
足元の砂礫が不安定で歩いていて怖い。

階段

しかも、かなり急傾斜。
怖い。

階段

あれは、もしや山頂?
違うかった。まだまだ山頂は遠い。

砂すなした道

10:24
分岐(沓形登山コース)

もうひとつのコース、沓形登山コースとの合流地点。

沓形への分岐

「土嚢を運搬してください」という依頼看板があり。

運搬の依頼

体力みなぎる若者たちが、いっちょ運んでやるかと土嚢を探していたけれど、在庫なし。みな運び終わったのかな。

めっちゃ傾斜がきつい。

9合目の道

まだまだ先だ・・・。

9合目の道

黒い円柱が出現。

黒い筒で作られた階段

中に岩礫をつめて、すべりやすい山肌の階段代わりにしている。

黒い筒に詰め込まれた石

登山者たちは「マリオみたいなゾーン」と読んでいた。確かに土管っぽい。

黒い筒で作られた階段

オレンジの土嚢は、ここに積まれていた。
みんな協力的だな。そして体力あるなあ。

オレンジの土嚢

マリオゾーンを越えたあとも、急登は続く。

網がけされた山道

空に近づいてきたような?

9合目の山道

可愛いお花が咲いている。
「チョウノスケソウ」で合っている?

お花が咲く道

チョウノスケソウ?

またきた、急登。
どうなっているんだ、この山。

頂上への道

11:04
利尻山山頂 標高1,721 m

やっと山頂に着いた。

利尻山頂の祠

休憩:約40分

6時間30分かかって山頂に到着。
コースタイム30分オーバー。

山頂から海が見えるのは利尻ならでは。

利尻山頂で食事する登山者

反対側も。

利尻山頂からの眺め

雲はかなり下の方に。下界は曇りなのかな。

利尻山頂からの眺め

植物を撮影してみた。

利尻山頂の花

利尻山頂の花

11:43
下山開始

下りは4時間。
なんとか時間を縮められないかと願ったけれど、しっかり4時間かかりました。

利尻山頂から下山開始

山頂を振り返る。

利尻山頂を振り返る

登りはしんどくて、
下りは怖いです。

下りの階段

マリオゾーンを下る。

黒筒ゾーン

絶景なんだけれど、砂礫の階段は滑ってしまわないかヒヤヒヤする。

急な階段

滑落注意!の看板。
この先、崖あり。

注意喚起

延々と階段が続く。

急な階段

下りの山道

道幅が狭く渋滞が起こっていた。

下る登山者

12:30
9合目 標高1,410m
携帯トイレブース(3)

休憩:時間不明

下りは体はらくだけれど、滑らないか神経を使うし疲れる。

9合目

下山道

さっき登ってきた頂上が、もう遠くだ。
それにしても、かっこいい山だわ。

下山道から眺める利尻山

13:06
利尻岳山小屋
携帯トイレブース(2)

利尻岳山小屋

下りの山道

さらに遠くなっている山頂。
進んでいるような、進んでいないような。

利尻山

左足の皮が剥けてしまったみたい。
足が痛いよう。

13:26
8合目 長官山 標高1,218m

ここ8合目にて、利尻山ビューは見納め。

8合目

下りもよい眺め。
標高が下がるにつれ、怖さは薄れてきた。

下りの山道

青雲〜♫な雲。

下りの山道

下りの山道

14:30
7合目 胸突き八丁 標高895m

下りは、足がつらい。

7合目 胸突き八丁

胸突き八丁の狭いスペースは、休憩する登山客でいっぱい。

皆で「下り4時間ってエゲつないですよね」と愚痴り合う。私も含めて、みな、好んでやってきている者たち。

15:07
6合目 第一見晴台 標高760m

6合目

雲に近づいた。
下界も近いわ!

雲海

15:27
5合目 雷鳥の道標 標高610m

森のなか。

合目 雷鳥の道標

1分でも早く到着したい。
水を飲みたい。靴を脱ぎたい。

そのふたつばかり、考えながら。

15:57
4合目 野鳥の森 標高390m

写真をとる気もおこらない疲労困憊ぶり。

4合目

がらんとしている。

4合目 野鳥の森

16:23
3合目 標高270m

やった〜!3合目だ。

3合目

16:25
甘露泉水

生き返った。冷たくて美味しい。
1リットルは飲みましたね。

甘露泉水

まだ登山は終わっていない

もう歩きたくないよう。足が痛いよう。
でもまだ登山道は続いていた。

あと少し。

ゴール!北麓野営場

北麓野営場の管理棟

靴の砂を落とす

登山靴についた土を水で流す。

砂落とし場

携帯トイレは専用回収ボックスへ

私は5袋もっていき、全部使用しましたよ。
利尻山の携帯トイレブースは清潔でよかった。

携帯トイレ回収ボックス

下山後、温泉へ

帰りも自転車で移動。足が楽だ。

利尻富士温泉

ひとっぷろ浴びて帰りました。

利尻富士温泉の外観

写真は別の日

利尻富士温泉
入湯料:500円(2023年8月)
北海道利尻郡利尻富士町鴛泊栄町227−7
Googleマップ 公式サイト

ビールが美味しいな。

近々に冷えた缶ビール

おしまい。

利尻山に登ろう

感想:バテた。初めて「途中で下山しよう」と強く思った山

決して利尻山の難易度が高いわけではなく、ひとえに私の体力不足、体重増加が原因。鍛えなくっちゃ。

バテた以外にも失敗がある。

●もはや火傷レベルの日焼けをする
●登山靴が合わず、足の皮が剥けた

色々と失敗が多く、反省ばかりの登山でした。
でもまた登りたい。
利尻山、いい山だった。

おしまい。

 

利尻島・礼文島・稚内7日間

この旅のスケジュール

利尻島

礼文島

稚内

 

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