2022年8月、知床五湖の地上遊歩道を歩く。
晴天に加えほぼ無風の天候に恵まれ、鏡面化した知床の湖はとても美しく、息を飲む美しさ。ここが日本とは思えなかった。幸運にも「逆さ知床連山」も見れました。
この記事は、知床五湖・地上遊歩道歩き(第ループ)編。ヒグマに怯えつつ歩いて出会った、ここ知床でしか出会えない絶景をご紹介します。
知床五湖について
世界自然遺産に指定されている知床五湖。美しい大自然の中を散策する遊歩道が整備されている。
ヒグマとの遭遇危険と植生保護のため、利用者にもルールが課せられています。
旅の前に知っておきたいこと
コースは2つ
高架木道と地上遊歩道(大ループ・小ループ)があります。
地上遊歩道は、途中で高架木道と合流する。
時期により利用方法が異なる
ヒグマの生息地かつ厳寒地の知床五湖では、時期により規制があります。
● 植生保護期 :地上遊歩道はレクチャー受講が必要
● ヒグマ活動期:登録引率者のガイドツアー限定
● 自由利用期
公式ホームページで必ず確認を。
ヒグマが出たら・・・閉鎖もある
ヒグマが出たり出没の気配があった場合は、地上遊歩道は閉鎖されることもある。
ここ知床はヒグマの住みか。ヒグマと観光を両立させるために、折り合いをつけたもの。
散策時は飲食物NG!
ヒグマを誘引するため、遊歩道での食事は禁止。飲料はお茶と水のみOK。食料持ち込み時はジップロックで匂いを出さないようにする。
カムイワッカの滝は専用シャトルバスのみ
以前に秘湯カムイワッカへ向かう自家用車で大変な渋滞になったとか。そして排気ガスにより知床の環境破壊も懸念されるため、現在はカムイワッカへはシャトルバスの運行となっている。
知床五湖へのアクセス
2022年8月、お盆には専用シャトルバス運行期間。知床のウトロバスターミナルより向かいました。
期間限定・専用シャトルバス
ウトロバスターミナル〜知床〜知床五湖〜カムイワッカを結ぶシャトルバス。途中で下車もできます。
知床シャトルバス(斜里バス)
¥1,980 期間限定運行
ウトロ温泉バスターミナル〜知床自然センター〜知床五湖〜カムイワッカ湯
知床五湖、遊歩道を歩く(8月、植生保護期)
訪問した2022年8月は、植生保護期。そのため、レクチャー受講すれば地上遊歩道をガイドなしに歩くことがでる。
知床五湖(バス停)到着
今回は、カムイワッカ湯の滝で遊んだ後、シャトルバスで知床五湖へ移動してきました。
曇り予報だったけれど、知床五湖に到着した11時頃から晴れてきた。ヤッタネ!
知床五湖フィールドハウスでレクチャー受講
地上遊歩道コースはレクチャー受講が必要。20分ごとにレクチャーありと聞いていたけれど、繁忙期のためか10分おきに実施されていた。
レクチャー受講後は戻れずにそのまま地上遊歩道コースに向かうことになると知る。レクチャーは一回見送り、トイレをすませる。コインロッカーもありました。
食料の持ち込みNGと知り、あわててオニギリを胃袋に収める。
ヒグマに襲われたくないもん。
レクチャーで知りましたが、食料を持っている場合は配布されるジップロック(密閉袋)に入れることで持ち込めたのでした。開封されたお菓子やガムなども密閉容器にいれるよう指導された。
ヒグマに遭遇したら、刺激せずに引き返すこと。進まずに、引き返し、後続の人を連れてフィールドハウスに戻ること。ヒグマに遭ったら色々な意味で終了しちゃう。でも、見てみたい気もする。
スタート:地上遊歩道入口
知床五湖フィールドハウスのレクチャー室の奥の出口からスタート。
大ループ:一周3.0km(約1時間30分)
※実際は60分くらいで歩けます
森の中を歩くため、登山靴でやってきた。スニーカーでもいけると思うけれど、登山靴の方がベターかな。
地上遊歩道は一方通行で、逆戻り不可。そして、トイレもない。ヒグマに遭いませんように。熊鈴もつけたよ。ドキドキ。
五湖
林のなかを抜けたら、湖が出現。
知床五湖の湖は、番号が名前になっている。
逆さ知床連山!
この時点では、まだお天気がイマイチ。
黄色いお花はクサレダマ。漢字表記は、草蓮玉。
トンボがいた。
知床で写真撮影に成功した数少ない生きもの。
木道を進む。
整備されているので迷いません。
四湖
ふたたび湖の気配。
キノコが生えている。
荒らされていないところを見ると、エゾシカはこの辺りは通っていないのかな。
四湖に到着。
さらに大きなキノコ発見。
ふたたび林道へ。
晴れてきた。
湖を周遊していく歩道は、歩くのが楽しい。
なんだか既視感。
それは、フィンランドのヌークシオ国立公園と似ているのだと思い出した。
マツも、本州のそれとはちょっと違うような?
途中、湖に近寄れるスポットもあった。
森の中を歩くけれど、木々のあいまにブルーの湖がみえるので、眺めたり立ち止まったり、忙しいウォーキングコース。
湖畔に咲いていたピンクの花は、エゾミソハギ。
三湖
どどんと開けている三湖。
到着時は快晴になり、感激した。
知床連山も、クッキリ見えるよ。
水面に浮かぶ植物は、スイレンかな?
名残惜しいけれど、遊歩道を進む。
でもこのあと、
二湖、一湖ではさらなる絶景を拝めたのでした。安心して前に進め!
途中でみかけた、浮島。
二湖
写真で見ると、三湖と区別がつかない!?
さらに晴れてきて真っ青の空。
よりくっきりと、知床連山が湖に映っている。
逆さ知床連山!
この絶景を拝めるのは天候運次第。
訪れた日は、コムギの誕生日で、晴れの特異日でもある。いい日だな。
鏡面化した湖には、おかまいなしに生える水草。
雲と空の上に生える草が、不思議な眺め。
コースへ。
ものすごい快晴で、知床でもさすがに熱い。でも森の中に入ると涼しめ。
一湖
最後の湖、一湖へ。
個人的には、知床五湖のなかで、このスポットが一番美しい知床連山の姿を拝めたように思う。
視界がひらけていて、知床連山に湖が囲まれている。
スイレンが白い花を咲かせていた。
なここ、極楽浄土かな?
同じような写真を撮り続けてしまう。
空、雲、スイレン
一句詠めそう。
いつまでも眺めていられる!
次のスケジュールも控えている。
名残惜しいけれど、先へと進む。
高架木道と合流
高架木道が見えた。ここで、高架木道に合流します。
一方通行の入口へ。
湖畔展望台
高架木道のみの歩行者は、ここ湖畔展望台がゴール。写真撮影スポットになっていた。
湿原のなかの木道が美しいな。
木道はバリアフリーになっていて、車椅子でも支障なく通行できる。
湿原の浮島にエゾシカを発見。
モグモグ草を食べているみたい。
こっちきて〜〜!
願ったけれど、どこかへ行ってしまった。
高架木道は、ヒグマが上がってこれない高さに造られ、電気柵も張り巡らされている。
この電気柵のおかげで、高架木道はレクチャーなしに安全に歩くことができるんだって。
電力はソーラー発電だって、とことん環境について追求しているなあ。
これ、いいなあ。
安全なところからヒグマを見てみたい。
ゴール:高架木道入口
おまけ:こけももソフト
歩き終わったら、知床フィールドセンター横の売店へ。こけももソフトで糖分補給。
甘さの中にも酸っぱさがあって美味しいじゃないの。コケモモ、知ってます。ゴールデンカムイで出てきたもんね。
NEXT:フレペの滝へ
このあと、シャトルバスで知床自然センターへ行きました。フレペの滝まで歩き、知床ムービーを鑑賞。
世界遺産・知床の原生林を歩こう
知床五湖を歩くならば、ヒグマの生息地・原生林を歩ける地上遊歩道大ループがオススメ。
お天気に恵まれたなら、絶景・湖面に映る知床連山にも出会えるかも!?
おしまい。
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