釧路湿原を見たくて、路線バスで釧路市湿原展望台へ。
現在の湿原の姿は、地球温暖化を思い巡らせるものだった。
釧路湿原について
日本最大の湿原と壮大な蛇行河川、それを育む森。釧路湿原国立公園として整備されている。
ラムサール条約の国内登録第1号でもあります。
バスで行ける釧路湿原
釧路湿原を楽しめるポイントは複数ある。でも、公共交通機関で行くならば限られる。釧路湿原展望台へはバスで行くことが可能。
釧路湿原展望台へのアクセス
釧路駅からバスで行きます。釧路駅から釧路湿原展望台までは乗車時間40分程度。
阿寒バス(鶴居保養センターゆき)
¥680
釧路駅前バスターミナルー釧路市湿原展望台
釧路駅前バスターミナル
釧路市湿原展望台
釧路湿原展望台遊歩道を歩く
展望台はさておき、散策路へ向かう。
まずはルートをチェック。
シンプルなので迷わないでしょ。
標識の横の入口からスタート。
でもこれ、一般的なコースと逆回りだった。
ゆっくり歩いて、湿原展望台ではゆっくり過ごして、それでも1時間かからない程度。
遊歩道を歩く
このルートは木道が整備されていて、バリアフリーになっている。
湿原を歩くものだと思っていたため長靴でやってきましたが、木道だけならばスニーカーで十分。むしろ、長靴は滑って困る。
湿原にきたのに、ただの林じゃない??
ひょっとして、この植物が釧路ならではなの?わからない。
はばたき広場
少し歩くとすぐ、休めるような広場が用意されている。
林の中は、涼しいな。
あおさぎ広場
ここは分岐点。
湿原探勝歩道への道は閉鎖中だった。
なにそれ〜!歩く気満々で長靴履いてきたのにさ。こんなの、たんに遊歩道を歩いているだけじゃん。しかも林の中だしさ。どこが湿原なのよ。
木道をすすむと、やっと湿原がでてきた。
サテライト展望台
ここが、遊歩道の中のハイライト!
釧路湿原を見渡せます。
時間があるならば先を急がずにこちらでゆっくりしたほうがいい。
湿原探勝歩道へ行けなかった落胆は、こちらの展望台ですこし解消された。
それにしても、湿原ってこんなふうなの?
もっと沼地かとおもいきや、樹木が生い茂ってる。
遠くに見えるのは、山じゃなくてどこまでも平らで。
あれが根釧台地!?
突然思い出したワードに、義務教育ってすごいんだなあと感心させられる。
ほのぼのした気持ちに。
タンチョウは見つけられなかった。
コースの先へ進みます。
ふたたび林の中へ。
丹頂広場
ひだまり広場
つり橋
橋に虹がかかっている!
この吊り橋、見た目よりも、かなり揺れる。ぐわんぐわん。
こもれびの階段
可愛いらしい名前ですが、逆走してきたコムギからすると、ひたする続く階段。
ゼエゼエ。
やっと平坦になった。
ゴール:釧路市湿原展望台
これにて木道は終了!
到着から1時間経過し、釧路駅へ戻るバスもちょうど良い時間帯。迷ったけれど、バスは1本見送って展望台(有料)に登ることにした。
釧路湿原展望台
釧路湿原展望台入館料:480円
有料だし期待していた景観。
ん!?林ばっかりやないか!
そして、さっきのサテライト展望台よりも視界は開けていない。う〜む。
1階で買ってきた「丹頂ソフト」を食べる。北海道ミルク味。
暑くてすぐ溶けちゃう。
ガイドさんの説明は必聴
展望台にはガイドさんが常駐されており、居合わせた観光客に説明してくださった。
釧路湿原を歩いて抱いた謎が解けた。
止まらない湿原の林化
展望台からの景観がイマイチなのは湿原の林化のせい。
黄緑色の部分は「ヨシハラ」濃い緑が「ハンノキ」。手前に見える濃い林は、猛スピードで拡大しているハンノキ。
タンチョウの住処
本来ならば植林せずに緑が増えていくのは好ましいこと。でも、ここ釧路湿原にはタンチョウが住んでいる。タンチョウは手を広げたら2.4メートルもある。
タンチョウはその大きさのため、木が生い茂った林では生活できない。
タンチョウ保護のために環境省はハンノキを伐採した過去もある。しかし「タンチョウのためだけに人為的に自然環境を壊すのか」と学者より環境省に指摘がはいり、現在は様子を見ているそう。「あちらを立てればこちらが立たず」ってやつね。
そんなわけで、どんどん進む、湿原の林化。この湿原の姿も、どんどん変わっていくのだろうなあ。いま見ることができて良かったな。
釧路市民としての生活の話
ガイドブックには載らないような小話を聞くのも楽しい。2022年の釧路は記録的な暑さで、電気店に2台しかない扇風機が完売したとニュースになったんだって。
釧路の夏は涼しく、一般家庭にはクーラーがついてないのが標準。そして寒冷地だから釧路は野菜も米も育たない。でも、この温暖化でいつか米作できるのでは、と冗談。まったく非現実ではないところが、おそろしいね。
遠くに見えるのは釧路市街
どんどん発展して湿原を侵食してきたため、規制がはいったのだとか。
展望台には位置関係を把握できる指標もある。
16時台には、他の旅行者がいなくなった。みんな車で別の展望スポットに行ったのだろうなあ。羨ましい。私はバスを待つしかない。
鳥の気配!
タンチョウ?と期待したけれど、違っていた。カラスだった。
帰り:釧路駅へもどる
阿寒湖バスで、釧路駅前方面へ戻りました。
バス停は展望台の目の前。
釧路駅前方面へ。
釧路湿原を路線バスで見にいこう
レンタカーがなくても行ける釧路市湿原展望台。地球温暖化の影響をまざまざと見せつけられるスポットでした。
まだ湿原が残るうちに、
日本最大の湿原を見に行こう!
おしまい。
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