百寺巡礼

【百寺巡礼】第62番 中尊寺 “銀世界の金色堂”

雪の中尊寺金色堂
中尊寺は・・・

奥州藤原氏が築いた極楽浄土
金ピカの金色堂
ぜひ頂きたい御朱印帳&御朱印
芭蕉「おくのほそ道」の地

参拝した日は,大雪。

積雪時の参拝は、

とにかく寒くてツライ
雪道を歩くのがコワイ

2021年元旦、大雪のなか、中尊寺への参拝記。
銀世界の美しい中尊寺をご覧ください。

中尊寺について
参拝前に知っておきたいこと

中尊寺はこんなお寺

奥州藤原氏が築いた極楽浄土

慈覚大師円仁により開かれた中尊寺は、奥州藤原氏初代清衡により再興。

金ピカの国宝第1号・金色堂

漆を塗った後に金箔が押される「皆金色」の阿弥陀堂。「総ゴールド」=成金の悪趣味と連想しがち。ですが金色堂のゴールドはそんな俗っぽさは一切感じられないのです。

日本の宝です。 納得の国宝認定第1号!

中尊寺金色堂

ぜひ頂きたい御朱印帳&御朱印

金色堂の御朱印&御朱印帳はデザインがカッコイイ。

中尊寺金色堂オリジナル御朱印帳

芭蕉「おくのほそ道」の地

芭蕉も訪れた金色堂。覆堂に守られて光り輝く金色堂を見て一句残しています。

五月雨の 降り残してや 光堂

松尾芭蕉の像

五木寛之先生「百寺巡礼」

中尊寺は、【第62番】。第七巻 東北編 に掲載されています。

中尊寺の参拝記

訪問時期:2021年1月

JR平泉駅からスタート

元旦の平泉は大雪。電車も凍っちゃっています。

凍てつくJR車両

平泉駅前も、コンコンと雪が降る。寒い。
なぜ来てしまったの?

銀世界の平泉駅

ロマンティックを超えた豪雪

元旦は、中尊寺に初詣ると決めていた。雪の降る中尊寺金色堂は、さぞや画になるだろうなと期待して

滅多に雪が積もらない土地で生きてきたので、雪にロマンティックさを感じている。寒さも旅の思い出になるはず。甘く考えていた。

銀世界の平泉駅

2020年の年末は大寒波襲来。寒波のピークは去ったとはいえ、2021年元旦の平泉は大雪。ロマンティックさを超越する寒さ。

雪の平泉駅

徒歩で中尊寺へ

雪道を歩いて、参道入口までは約30分。
平泉には、昨年2020年10月にも訪れていた。2ヶ月前にも通っている道なので土地勘はあるので助かった。初めてならば、この積雪では不安になったかな。

大雪の中尊寺通り

無量光院は池が消失

んん?池があったはずの無量光院。雪のみしかない。どこからが池かわからない。接近禁止!

大雪の無量光院跡

バスのベンチなんて、これ。

大雪の無量光院跡のベンチ

なんだこれ〜。

大雪の無量光院跡のベンチ

浅はかだったわ。北国と寒波を甘く見ていたわ。北国を舐めていたわ。寒すぎる。

大雪の無量光院跡の前

雪に埋もれる高舘義経堂

源義経終焉の地、高舘義経堂(たかだちぎけいどう)も参拝中止。高台にあるし、雪かきをするのも大変なんだろうな。

大雪の中尊寺通り

の名所を観光したいならば、冬季はまったく不向きです

美しいけれども、なにせ、寒くて生存の危機を感じるから。人命が優先だ。

大雪の中尊寺通り

中尊寺参道入口に到着

大雪につき、中尊寺参道横の駐車場から、臨時バスがでていた。無料ですが30分に1本とのこと、待てないので歩く。

中尊寺参道入り口

滑り止めの縄

中尊寺参道入り口のすぐ横には、滑り止めの縄が用意されていた。

滑り止めの看板

雪国の工夫でしょうか?手袋をしたままだと結びづらい。

滑り止めのわら

コムギは数年前に購入して遅らしていたスノーブーツを嬉々として履いてきたけれど、地元の参拝者は、スニーカーの男性や、オシャレな靴の女性も多かった。これくらいの雪では,特別のブーツを履かなくても大丈夫なのかしら。

中尊寺の雪の月見坂

たくさんの参拝者に踏み固められた雪は一部凍っていて、歩くのが怖い。

中尊寺の雪の月見坂

ちょうちんに雪

ちょうちんにも雪が積もってる。

雪の積もる提灯

雪の積もる提灯

東物見台

展望スポットのはずの東物見台。吹雪いているので、ほぼ何も見えず。どんな景色が見えたっけ。

眺望の望めない展望台

すべてのお堂めぐりは、あきらめた

中尊寺の境内にはたくさんのお堂がある。秋に訪れたときは、すべて参拝しました。ガツガツと。ですが、今回は無理だ。寒くてたまらないだもの。

早く切り上げたい!
駅前のお店で温かいお蕎麦を食べたい!

すべて参拝することは早々と諦める。大日堂・本堂・金色堂だけでいいか。

中尊寺の弁慶堂

弁慶堂:眺めるだけ

中尊寺の観音堂

観音堂:眺めるだけ

中尊寺の土産物店

土産物店:通り過ぎた

中尊寺の鐘楼

鐘楼:下から見上げるだけ

中尊寺の弁財天

弁財天:眺めるだけ

雪の積もる中尊寺

大日堂

大日堂はスルーできません。大日如来を祀るお堂。コムギの生まれ年の守り本尊は大日如来さま。

中尊寺の大日堂

すごい雪だわ。

中尊寺の大日堂

雪が降っていると,参拝するのも、ひと苦労。

傘をたたんで、
帽子を脱いで、
手袋を取って、
お賽銭をだす

このプロセスが、面倒なんだ。

中尊寺の灯籠

本堂

中尊寺の本堂は金色堂ではありませんよ。本堂にてご挨拶。元旦で参拝客が多いためか、警備の方が立ってらっしゃった。雪のなか大変なお仕事だな。

中尊寺の本堂入口

中尊寺の本堂境内

中尊寺の本堂

仮設テントでは破魔矢の授与所がありました。寒そう。

中尊寺の破魔矢授与所

寒くて辛かった。でも写真を見返すと、本堂に雪が降るさまが美しい。

中尊寺の本堂

金色堂

雪化粧された金色堂(覆堂)をご覧ください。金色堂が銀世界に埋もれてる。金と銀。ふふ。

雪の中尊寺金色堂

金色堂 拝観料 ¥800(讃衡蔵と共通)

中尊寺の境内は無料ですが、金色堂のみ拝観料がかかる。そのためか、元旦の金色堂は空いていた。

金色堂に参拝

金ぴかの金色堂を拝観するのは、めでたい元旦にはピッタリ。そう思ってがんばって寒いなか中尊寺へやって来たのだった。
今年も良い年になりますように。

中尊寺金色堂入り口

内陣は黄金の世界。国宝第一号、説明不要の金ぴかの仏様。

中尊寺金色堂

強化ガラスで保護されているけれど、隔たりを感じさせないほどピカピカのガラス。こういうクオリティの高さと、手入れの行き届いているところが日本の誇れるところ。

一定時間で自動音声の説明が流れます。正面に立って聞くと全体を把握しやすい。

金色堂の御朱印帳と御朱印

金色堂の御朱印はこちら。

中尊寺金色堂の御朱印

オリジナル御朱印帳

金色堂のオリジナル御朱印帳は国宝の金銅華鬘の図柄。見開きでみると一層、ステキ!

中尊寺金色堂オリジナル御朱印帳

中尊寺金色堂オリジナル御朱印帳

前回参拝時に購入。人気の御朱印帳なので、所持されている方をチラホラ見かける。さすが国宝!さすが平泉!

購入者限定御朱印

オリジナル御朱印帳の購入者限定で、特別な御朱印をいただけます。2枚つづきの御朱印

中尊寺金色堂の御朱印

御朱印帳の代金のうちに御朱印も含むので、おトクかも!?

寒すぎて退散

コロナ対策で扉が開放されており、寒くてたまらなかった。

中尊寺金色堂,覆堂

覆堂

おみくじ:小吉

金色堂をでてすぐの授与所でおみくじを引く。

おみくじ

地味な運勢だな。コツコツがんばろう。

小吉のおみくじ

中尊寺のおみくじは、オマケもついていた。引き当てたのは「熊手」。寺社仏閣参拝用のお財布に入れて持ち歩きます。

熊手

熊手。商売繁盛!OLだけどね

中尊寺の金色堂の授与所

金色堂の授与所

芭蕉翁の句碑と像

「おくのほそ道」にて、金色堂の句も残している。

五月雨の 降り残してや 光堂

この句の季語は夏。この銀世界に訪れたならば,芭蕉はどんな句を詠んだかな。

芭蕉翁の句碑

芭蕉翁の句碑

芭蕉翁の銅像にも雪は積もるよ。

雪の松尾芭蕉像

経蔵

経蔵:寒くて即,退散

旧覆堂

旧覆堂:寒くて通り過ぎる

讃衡蔵(さんこうぞう)

金色堂の拝観券で、横の讃衡蔵も見学できる。中尊寺のお宝を見ていこう。何よりも、暖まりたかった。

金銅華鬘(こんどうけまん)

国宝。金色堂オリジナル御朱印帳のデザインにもなっている「金銅華鬘」。複製を見ることが出来ます。

金銅華鬘

金銅華鬘

金光明最勝王経 金字宝塔曼荼羅

紺色の紙に金色で書かれたお経と曼荼羅図。細くて繊細。

金光明最勝王経 金字宝塔曼荼羅

金光明最勝王経 金字宝塔曼荼羅

紺紙金字一切経2,739巻

これ、一字間違えたらやり直しになるの? 作成者の苦労に思いをはせてしまう、繊細な作品。

紺紙著色金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図

紺紙著色金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図

騎獅文殊菩薩と四眷属

2020年秋に訪れた山形県のお寺・慈恩寺でも、騎獅文殊菩薩と眷属の仏群に出会いました。

このスタイル(?)は、ここ慈恩寺と中尊寺さんしかないのですよ」と仰っていたと思うのですが、どこがどう特別なのかは覚えていない。ただ、これはそのふたつめだということ。いつか判明することを期待して。

騎獅文殊菩薩と四眷属

騎獅文殊菩薩と四眷属、文殊菩薩は獅子に乗っている

参拝終了、平泉駅へ

これにて中尊寺への初詣は終了。山を下る。

月見坂

雪道は、くだりのほうが断然こわい。滑りそう。

月見坂を歩く参拝客

へっぴり腰で歩いていると、後ろからどんどん抜かされる。

雪の積もる中尊寺

JR平泉駅まで、来た道を戻ります。

雪の中尊寺交差点

中尊寺交差点

これだけ積もっていると、滑らないから安心してザクザク歩ける。楽しい。

雪の中尊寺交差点
雪の平泉の道路

雪の平泉の踏切

雪かき

途中、雪かきをする地元の方を何度もみかけた。

雪かきをする人

ニュースで見る雪かきの姿のイメージより、「朝おきてすぐ、夜に積もった雪をかくもの」と思い込んでいた。日中も、マメに雪かきが必要なのですね。

雪の中尊寺通り

こんこんと降る雪。かいてもかいても、降る雪。これは重労働だわ。

無量光院跡

ふたたび無量光院跡を通り過ぎる。行きに通ったときよりも、更にコンモリと雪が積もっているような?
どこからが池なのかわからないため、怖くて近寄れません。

雪に埋もれた無量光院跡

JR平泉駅

駅前のお蕎麦屋さん、営業時間は終わっていた。通し営業じゃないのね。元旦だからかな。

雪の平泉駅前

食いっぱぐれた昼ごはん。電車を待つ間、駅コンビニで買ったカップラーメンを食べます。ミットモナイよりも体力回復を優先。温まる!

カップラーメン

凍えた五臓六腑に染みわたるカップラーメン味噌味

本日、元旦なり。食に縁のない一年になったらイヤだな、と一抹の不安を覚えながら,食べる。

おしまい

参拝を終えて

”銀世界のなかの金色堂”は一見の価値あり。とても美しかった。

でも、とにかく寒すぎる!

雪を甘く見すぎたかな。平泉エリアは、雪の時期は参拝できない場所もあるようなので、計画時にはご注意を。

これからご参拝される方の参考になれば幸いです。

中尊寺の基本情報

■名称:関山 中尊寺(かんざん ちゅうそんじ)
■宗派:
天台宗東北大本山
■所在地:岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関202
■公式サイト:関山 中尊寺[岩手県平泉 天台宗東北大本山]

五木寛之先生「百寺巡礼」

中尊寺は、【第62番】。第七巻 東北編 に掲載されています。

中尊寺へのアクセス

公共交通機関で移動した、わたしの移動方法はこちらです。事前に最新情報を確認してくださいね。

行き:中尊寺へ

JR平泉駅より徒歩30分
中尊寺の参道入口(山のふもと)までは徒歩20分。ですが、本堂や金色堂のある場所までの「月見坂」は上り坂で、麓から金色堂までゆっくり歩いて10分程度です。

帰り:中尊寺からJR平泉駅へ

■ 徒歩30分
■JR平泉駅から
このあとは、宿泊先の福島県いわき市へ長時間乗車。
平泉駅〜一関駅〜仙台駅〜いわき駅 →いわき市泊

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