五島列島・野崎島へ。
アクセス難易度が高め。
でもそれを差し引いてもおすすめ!
●旧野首教会は世界遺産の教会
●日本のサバンナ!ニホンジカの群れに会える
●廃墟群がゲームの世界
野崎島への旅日記。
野崎島へのアクセス
五島列島へ行くのにも大変なのに、野崎島はさらに大変。
野崎島は二次離島
初めてしった言葉・「二次離島」。離島である「小値賀島」を経由してしかアクセスできないから。難易度高し。
おぢか観光ツーリズムに予約する
野崎島へ行きたいならば、一週間前までには予約必須です。野崎島への起点である小値賀島へ、どのルートで訪れる予定か、宿泊先はどこかも質問されます。
島へのアクセス手段「はまゆう」の乗船人数が限られていること、また天候によって島にたどり着かない可能性が高いこと、そして世界遺産なので入島人数を管理しているのかなと感じた。
挿入:おぢか
野崎島へ向かう(佐世保港〜小値賀港/港〜野崎島)
訪問時期:2022年ゴールデンウィーク
小値賀島へ:
佐世保港を出発
コムギは佐世保から高速船に「びっぐあーす」にて小値賀島へ。前日夜行フェリー「太古」は荒天につき欠航したため、佐世保経由で向かう。
博多から早朝便のバスで移動したため、食糧調達を忘れていた。あわててフェリの売店で調達。長崎らしく、カステラにした。甘い。
高速船「びっぐあーす」は座席指定制。
船は、揺れに揺れた。三半規管には自信がある、初めての船酔い経験。これが船酔いか、二日酔いに例えられるだけあって、両者は似ている。実際にグルグルと感じるだけ、二日酔いよりもキツイな。
小値賀港
フラフラしながら到着。島民のかたも「久しぶりに酔ったわ」という会話をしていた。そうよね、酔うよね〜!
おぢかツーリズムで受付
小値賀港のなかにある「おぢかツーリズム」で野崎島へいく受付をする。
荷物も預かってもらえました。野崎島から戻ってきたあとの小値賀観光にあたり電動自転車もレンタルさせてもらいました。
野崎島へ(はまゆう)
野崎島へいく高速船「はまゆう」は、ここ小値賀港から徒歩5分程度にある別の港、笛吹港から出航。歩いて移動します。
この船も、揺れた。
世界遺産・旧野首教会が見えた。
野崎島に到着
笛吹港から約30分で野崎島に到着。いきなりみえる廃墟群に圧倒される。
歩き出してしまうと止められる。
まずは野崎島の概要と、歩く際の注意事項などレクチャーを受けなければならない。興奮しちゃっって、恥ずかしい。
レクチャー受講
案内所でレクチャーを受ける。
●廃墟には中に入らないこと(倒壊危険性が高い)
●登山は危ないのでやめておくこと(猪が出る、道が荒れている)
登山というより、舟森集落、王位石方面へ行く場合がガイドをつけること。トライしたかったけれど、行動時間3時間では、どのみち無理なのでした。いつかやりたいことリストに追加だ。
配布されているマップは方向などがわかりにくいからこちらを参考にしてくださいね、と写真撮影タイム。このマップはとても分かり易かった。
残っていると、職員の方の”とっておき”スポットである”隠れ十字”の井戸も教えてもらえたよ。
野崎島観光スタート
巡ったスポットは、
● サバンナ
● 野崎火山火口跡
● 野崎集落跡
● 神官屋敷
● 野崎島ワイルドパーク(通過)
● 野首海岸
● 旧野首教会(世界遺産)
● 野崎島自然学塾村
● 隠れ十字の井戸
● 野首ダム
● カトリック共同墓地
神社跡
港すぐにある神社跡。ここは廃墟の島なのだ、とインパクト大。
鳥居にも蔦が絡む。
瓦の山。
野崎集落跡
廃墟+島って、なんだかホラーゲームみたいよね。
歩いているときは晴天になったため、とっても明るい野崎島。
なんだろう、この実は。
謎の瓶ゴミ。島に持って帰ればいいのにと思うけれど、これもあえての小道具か?
神官屋敷
廃墟のなか、唯一保存されている住宅があります。それが神官屋敷。
野崎島の最後の住民は、沖ノ神島神社の神官の方。その方が居住されていた住宅は保存され、公開されている。トイレを借りることができます。ウォシュレットで驚いた。世界遺産だから整備されているのだろう。
こんな神棚、みたことないよ。
上皇陛下の若い時のお写真が飾られていた。
サバンナ
大本命・サバンナへ向かいます。
ヘビに出会った!
歩いていると横切ってビックリ。思わず声が出ちゃったよ。
ニホンジカの「落しもの」が。足元に気をぬくな!
廃墟跡を突き抜けて向かうのは、「日本のサバンナ」。本命から攻略するタイプ。
ニホンジカの群れに会えた。めっちゃ遠い。
野崎島を一周したあと余った時間で、二回訪れたのでした。そのときは、さらに奥へと行ってみた。
ニホンジカ、やっぱりいてた。
墓地跡と思われる場所も。
キリスト像ではなく、仏さまがいた。
野崎火山火口跡
サバンナからさらに登ると、景観スポットへ。
東屋もあるよ。風が強い。
ふたたび廃墟を通過して港方面へ戻る。
野崎島ワイルドパーク(通過)
野首教会方面へ向かう。「野崎島ワイルドパーク」の案内板を越えていく。
途中にも、廃墟群。
煙突のあるかまど。
集合住宅を発見。コンクリートの建物は、崩壊スピードが遅い。
怖いものみたさで、中を覗く。うーん、夜は怖そう。
ゆるーく登っていく。
野首海岸
ルートからみえる美しい海岸。
こんな道を歩く旅が好き。
遠くに見えるのは、旧野首教会だな。案外、近いです。
旧野首教会(世界遺産)
旧野首教会は、ユネスコ世界遺産。「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産のひとつ。
赤いレンガ造り、そして日本教会建築の父・鉄川与助の設計。
眼前に広がる棚田、海、赤いレンガのコントラストが美しい。
ステンドグラス。
教会の後方へ回る。
瓦の山。ここに人家があったのだろう。
ミシンがありました。島を離れるときに置いていったのだろう。工業製品は土に戻らないよね。
旧野首教会の近くの丘にのぼり写真撮影。海と教会、綺麗だな。
野崎島自然学塾村
旧野首教会のすぐ下にある自然学塾村。宿泊も可能。自動販売機もあり、ビールもあるらしい。案内所でききました。
とってきおき:
隠し十字の井戸
案内所で教えていただいた情報をもとに、とっておきスポットへ。旧野首教会の近くにある水路をのぼって井戸へ。ゴツゴツ石の水路をのぼる。
ロープが張ってあるけれど、気にしなくてOKをいわれているもんね。すぐにたどり着いた井戸。
確かに「十字」が刻まれている。
ここから下る道も、教会が綺麗にみえるナイスビュー。
野首ダム
教会の奥には、野首ダム。
無人島なのにダム?無人島のイメージから予想外の近代的なダム。
このダムは、小値賀島の水源。小値賀島は平坦で小さく森がすくなく、干ばつ被害を受けやすいそう。島内は土地が少なくダム建設用地が確保できず、小値賀島から水を引いていのだと。離島って大変なのだな。大阪には、”近畿の水がめ”琵琶湖があるからか、水の確保についてなんて考えたこともなかったな。
ぐるっとダムの周りを歩く。
港もありました。
カトリック共同墓地
奥に見えるのが墓地かな?近づけず。
とっておき境石「サ」の石
境界を示す「境石」。巨大な石はたくさんあってわかりづらいけれど、フェンスが倒れかかっている石がソレだから!と、これまた案内所の方に教えてもらっていた。
「サ」の文字。これだね。
ダムが整備されているけれど、この辺りも荒れている。
来た道を戻る
野崎島3時間コースを終え、港へ引き返します。
帰りは、のぼり坂が多い。
さらに晴れてきた。
青さと枯れ木が、東山魁夷の作品みたい。
倒壊家屋たち。
シュールすぎるぜ、野崎島。
野崎島は、赤土が多い。
棚田は、赤土とグリーンの強烈なコントラスト。本当に異世界だわ。
赤い海岸。
そして植物のイエロー。たくましい。
謎の井戸と謎の文字。
これも”隠れ十字”的な何かかな?と訪ねたけれど、とくになにも解は得られず。たんなる落書きかしら。
捨てられたファンタの瓶。懐かしい、そして得体の知れない物体が繁殖している。コワイ!
もういちど、サバンナに立ち寄った。
ショートカットすべく、民家跡を通り抜けて港へ向かう。ニホンジカがこんなところにも。こちらが静止しているとシカたちも止まってくれる、良い関係。
野崎島らしい写真が撮れた。
船を待つ
20分前に戻ってきたけれど、それでもコムギが最後だった。なんだか恥ずかしいな。
船を待つ間に待合所をブラブラ。黒曜石が置いてあった。これで肉とか裂くのよね。
「はまゆう」が到着。これにのって小値賀島へ戻ります。
野崎島へ行こう
予約やアクセスなど、訪れるにはなかなか難しい野崎島。悪天候で行けないかと思っていたけれど、他を切り捨てでも訪れてよかった。
とくに、ニホンジカの群を間近で見ることができた「サバンナ」は、忘れられない光景。ココ日本なの?とおもえる、非日常な時間を過ごせました。
五島列島旅のハイライト、五島を旅するならば、ぜひ訪れるべき島です。おすすめ。
おしまい。
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