週末に登る百名山

【谷川岳】“魔の山”の初心者コースを登る(天神尾根ルート)

 

稜線を歩く登山客

週末で行く、百名山。

29座、群馬県の谷川岳へ。
初心者コース「天神尾根ルート」に登ってきました。

感想:どこが初心者コースやねん!

大阪から挑む百名山登頂。
ご覧ください。

谷川岳について

映画クライマーズ・ハイの舞台

堤真一さん主演の映画・クライーマズハイの舞台が谷川岳です。

クライマーズ・ハイの堤真一

登山をする前に観た映画だったけれど、登山を始めてからは、いっそうカッコイイと思うようになったわ。

あだ名は”魔の山”
遭難者数のギネス記録保持

遭難者数はエベレストを超える谷川岳。あだ名は”魔の山”。

谷川岳のTシャツ

でもこの記録にはウラがある。

熟練者しか登頂を目指さないエベレストとちがい、気軽にアクセスできるのが問題。ひらたくいえば、難易度に比して、登山者の母集団のレベルが低かったってこと。

初心者コースあり
キツイが登れる

そんな魔の山にも、初心者コースがあります。それが天神尾根ルート。

  • 登山道が整備されている
  • 高度な登山技術は必要としない

その意味での初心者ルート認定であり、決して楽な山ではない。むしろ、壁みたいな岩場もあるし、アップダウンもあるし、体力的にはキツイので、覚悟して。

谷川岳の岩場の急斜面

谷川岳は、初心者でも登れる山だが、
でも体力的にはハード

谷川岳・登山口へのアクセス(天神尾根コース)

登山口へのアクセスを写真付きでご紹介。

ぜひ”モグラ駅”こと土合駅からアクセスすることをオススメします。

1.  JR両毛線(高崎〜水上)
2. 水上駅で乗換え(水上〜土合)
3. 土合駅で下車
4. 土合駅前でバス乗車(土合駅前〜ケーブルカー乗り場)
5. ケーブルカー(ケーブルカー天神平)
6. リフト(天神平〜山頂駅)

JR高崎駅を出発

宿泊料金の安い、高崎のビジネスホテルに前泊。
ケーブルカーの始発は9時。どうせ早朝出発できないのだから、麓の宿に前泊しなくても変わらないもんね。

JR高崎駅

高崎駅は、大きい駅だった。コンビニやファストフード店も、駅そばもある。

注意:食料調達は高崎駅で

以降の水上駅・土合駅・谷川岳ロープウェイでは食べ物を購入できるところがない。自販機はたくさんありました。飲み物の補給は大丈夫です。

高崎駅ホームに入った車両

水上駅

ここ水上駅では、いったん電車を降りて、

電車を乗換え土合駅経由で行く
● 改札を出て関越交通バス(水上線)に乗換え

コムギは、土合駅に行ってみたくて電車を乗り換えました。

水上駅のホーム

乗客がすごい勢いでダッシュして乗り換えていた。みんな土合駅がお目当てみたい。登山客以外もたくさんいてた。

乗客

土合駅 ”モグラ駅”で下車

登山よりもメイン!?
モグラ駅として有名な土合駅で下車。

土合駅のホーム

下車すると、真夏なのにひんやりと冷たい。

土合駅の構内

トンネルの中のホーム。わお、なんだかSFチック!要塞みたい。ロシアの地下鉄駅みたいだ。

土合駅の駅のホーム

トンネル内に作られたホームから改札まで、462段の階段を約10分登ります。

土合駅の階段トンネル

462段の階段は、ノロノロと昇って10分強。一直線の階段は、なかなか珍しい。

土合駅の階段トンネル

出口であろう、地上の光は奥に見えている。近づいているような、そうでもないような。途中でベンチもありました。

土合駅のベンチ

駅を出ると、三角屋根が可愛い駅舎。

JR土合駅の駅舎

構内とのギャップが激しいわ。

JR土合駅

関越バスに乗る:
土合駅前~谷川岳ロープウェイ

土合駅の前の道路向かいにバス停あり。
ここからロープウェイ口まで徒歩20分ほどの登り坂。バスが15分後に来るらしいので、迷わずバスを待つ。体力温存だ。

土合駅前バス停とバス

関越交通バス 水上線 ¥210
土合駅前ー谷川岳ロープウェイ

たくさんの登山者が土合駅で下車したけれど、バスを待っていたのはコムギ含めて3名。。みなさん、さすがです!

谷川岳ロープウェイ入り口
(土合口)

ケーブルカーに乗ります。

天神平いきケーブルカー

土合口~天神平
(ロープウェイ15分)

谷川岳ロープウェイ ¥2100(往復)
土合口-天神平

ロープウェイ:3分間隔で運行

天神平いきケーブルカー

天神平では、ここから歩き始める登山道入り口と、リフトが選べます。

天神平の登山道入り口

天神平~天神峠
(リフト10分)

登山に来ているのにナンセンス!?
リフトをつかって天神峠を目指す。

リフト ¥420
天神平ー山頂駅

 昨日の赤城山では、自分の体力に自信喪失。
谷川岳は赤城山よりも標高が高いし、絶対に頂上にたどり着きたい。
少しでも体力温存しなくっちゃ。

ちなみに、リフトは登りのみの片道がおすすめだそう。リフト券売所前の看板でも、そうお知らせしていた。

リフトの説明

足がブラブラするリフト、乗るのも楽しい。

天神峠行きのリフト

クマとすれ違った。

リフトに乗るクマ

しかも、シャボン玉を飛ばしていた。

リフトに乗るクマ

なあに、この演出は?可愛いじゃないか。

天神峠

天神峠駅

ここで最後のトイレをすませる。

屋上に登ると、良い眺め。

谷川岳山頂駅からの眺め

雄々しいお姿。
もう、これで満足な気もするわ。

雄大な山

今からのぼる谷川岳も見えているよ。あそこまで移動するのか。

谷川岳が見える

さて、ここからが登山です。
やっと始まる。

上りスタート:
谷川岳,天神尾根ルート

標準コースタイムで登ることができた。

①リフト山頂駅~天神峠分岐(徒歩15分、下り)
②天神峠分岐~熊穴沢避難小屋(徒歩30分)
③熊穴沢避難小屋~天狗のたまり場(徒歩45分)
④天狗のたまり場~肩ノ小屋(徒歩45分)
⑤肩ノ小屋~トマの耳(徒歩5分)
⑥トマの耳~オキの耳(徒歩15分)

①リフト山頂駅~天神峠分岐
(徒歩15分、下り)

この区間は、ぬかるんでいて滑りやすい土質で、とても歩きづらかった。

山頂駅からスタート

なので写真がほとんど残っていない。

足元が悪い

リフトに乗ったからといって楽できるわけじゃあないのだな。楽しい道ではなかった。

天神峠分岐へ。
悪道が終わって、ほっとする。

天神峠分岐の標識

②天神峠分岐~熊穴沢避難小屋
(徒歩30分)

ここからは、整備されていて歩きやすい。アップダウンはあるけどね。

遊歩道

延々と続く木製階段。

長い木製階段

木々の中から見える山。なんて山だろう?

谷川岳登山中に見える景色

赤いカラーの熊穴沢避難小屋に到着。ここで休憩する登山者が多かった。

熊穴沢避難小屋

③熊穴沢避難小屋~天狗のたまり場
(徒歩45分)

お!足元が、ガレてきた。

ガレ

このゾーンは、急峻な岩場が始まる。

谷川岳の岩場の急斜面

もうね、ほとんど壁だ。

谷川岳の岩場の急斜面

谷川岳の岩場の急斜面に登る人

鎖もある。

谷川岳の岩場の急斜面に登る人

鎖を手繰って上るのに必至だった。ふと振り返ると絶景。

登山客

おおお!

山

平坦な道にでたときの安堵感。
もう急登は勘弁してほしいわ。

遊歩道

まだありました。

慎重に下る登山者

慎重に下る登山者

山と登山者

行列の登山者

ガスが出てきた。

ガスと山

天狗の溜まり場に到着。すごい混雑している。

天狗の溜まり場

 

天狗の溜まり場

④天狗のたまり場~肩ノ小屋
(徒歩45分)

天狗の溜まり場は大混雑。混雑していて狭いし、霧がひどいため怖くてすぐ降りた。落ちたら、と思うと怖いんだもの。

今年、警察官の方が遭難し、GPSが途絶えた地点が、ここ天狗岩だとか。ご冥福をお祈りいたします。

天狗岩を去って歩き出す。

山道とガス

畝にみえる。

綺麗な畝とガス

山間にはいっていく霧。

山間に入り込むガス

あっという間に、真っ白に。あ〜あ。

霧で下が見えない

と思うと、ちょっと霧が晴れてきた。

山登り

写真で見ると、茶畑に見えてくる不思議。

茶畑にみえる植物

小さな花が咲いていた。

小さい花

木製階段がでてきた。
ゴールはもうすぐらしい。

階段を上る登山者

標識

肩ノ小屋~トマの耳
(徒歩5分)

肩ノ小屋に到着。みんなこちらで昼食をとっている。

肩ノ小屋前で食事をとる人

じっとしていると寒いわ。そそくさと昼食を頬張り、進む。

肩ノ小屋~トマの耳の標識

小屋からトマの耳までは、約5分。

トマの耳への道

しかし、いちど休んでしまうと、また登るのがイヤになるものですね。たった5分なのにさ!

トマの耳への急な坂

もう、あと少し。

トマの耳への道案内板

谷川岳山頂・トマの耳。
標高1,963メートル。

ガスで何も見えないわ。

谷川岳トマの耳のしるべ

可愛らしいお花が咲いている。

野の花

標識プレートがあるけれど、視界が悪いため、どの山もひとつすら見えません。

プレート

そんななかでも、休憩する人がたくさん。

トマの耳で食事をとる登山客

次は、もうひとつのピークであるオキの耳をめざして歩く。

霧の中進む登山者

トマの耳~オキの耳
(徒歩15分)

オキの耳への道は、アップダウンが激しく、なかなかハード。

つかまりながら降りる登山者

視界も不明瞭。寒い。

霧に包まれる山

岩

ガスのなか進む登山者

あ〜しんどかった。なんとか山頂に到着。

谷川岳オキの耳のしるべ

下り:谷川岳(天神尾根ルート)

下山も、ほぼ標準タイム。

①オキの耳~トマの耳(15分)
②トマの耳~肩ノ小屋(5分)
③肩ノ小屋~天狗のたまり場(30分)
④天狗のたまり場~熊穴沢避難小屋(30分)
⑤熊穴沢避難小屋~天神峠分岐(30分)
⑥天神峠分岐~天神平登山口(10分)

①オキの耳~トマの耳(15分)
②トマの耳~肩ノ小屋(5分)

山頂についたあたりで風がふいて、霧が晴れてきた。

どんどん変わる山の天気。晴れていくタイミングはとても感動的なのです!

雲が晴れていく

山が見えてきた。
登山者も見えてきた。

稜線を歩く登山客

寝ている人がいる。
山頂付近でお昼寝している人は初めて見たわ。気をつけてくださいよ。

オキの耳付近で眠る登山客

とても素敵な光景。

霧がはれていく

こういう景色を見たくて、山に行っちゃうのだよなあ。

霧がはれていく

霧がはれていく

見通しが良くなってきた。
さっき登ってきたところは、こんな風景だったのか。

霧がはれていく

さらに晴れてきた。
今度は、雲ひとつない快晴の日に登ってみたいものです。

霧がはれていく

初心者コースじゃないよね!と励まし合いながら登る男性たち。

岩を登る登山客

カッコイイ!

霧がはれていく

霧がはれていく

霧がはれていく

下山中の登山者

肩ノ小屋が見えてきた。

肩ノ小屋への道

肩ノ小屋ではトイレを利用できます。協力金を払おう。

肩ノ小屋のトイレ

小屋には、「グレートトラバース」の田中陽希さんのサイン入りTシャツが飾ってありました。イラストもカワイイ〜

田中陽希さんのサイン入りTシャツ

ベル

③肩ノ小屋~天狗のたまり場(30分)

山頂に登っている間に、登山客の姿は減っていた。

肩ノ広場

ゆるやかな階段を下っていく。下りはラクチンだわ。

木製の階段

笹ゾーン。笹がでてくるとクマ出没がきになるところ。この高度だと、さすがにクマはいないでしょ。

笹の生い茂る道

木製の歩道、歩きやすい。こんな道あったっけ?

木製の歩道

天狗の溜まり場は、人がいなかった。でも霧が濃いから、やっぱり登れないのだった。

人がいない天狗の溜まり場

④天狗のたまり場~熊穴沢避難小屋(30分)

ゴツゴツ岩場を進む。

岩の多い登山道

ここは、上りでは急峻な岩場が続いたゾーン。

ちょっと渋滞している。

谷川岳の岩場を慎重に降りる登山者

岩場だけれど、石も滑りにくいし固定されているし、歩きやすい。
上りはとにかく急でキツかっt

谷川岳の岩場を慎重に降りる登山者 谷川岳の岩場 熊穴沢避難小屋

⑤熊穴沢避難小屋~天神峠分岐(30分)

熊穴沢避難小屋分岐の標識

石の多い道

⑥天神峠分岐~天神平登山口(10分)

行きはリフト山頂駅から下ってきたけれど、下りは登山道から天神平へ戻るコースへ。

登山道の方が歩きやすいし眺めもいい。

天神峠分岐の標識

木製の歩道が、ナナメになっていて気を抜けない。

遊歩道を歩く登山客

この山もカッコイイなあ。

山

天神平へ到着。

天神平までの登山道

天神平からみた景色。

天神平からの景色

天神平の自動販売機は、綾鷹をのぞいて完売していた。
私なら、このなかでは綾鷹といろはすしか選ぶものがないのに。

売り切れ続出の自動販売機

ケーブルカーで戻ります。
めっちゃ晴れている。

谷川岳ロープウェイ

谷川岳を無事に下山できた。
オツカレ自分!

下山後のお楽しみ3つ

谷川岳の下山後の、お楽しみ、

1.  おつかれビールで喉を潤す
2.  生どら焼きで糖分補給
3.  温泉で疲れを癒そう

おつかれビール!

谷川岳ロープウェイの土合駅には、ビールの自動販売機があります。

ビールの自動販売機

スーパードライ500mlで、¥460。微妙に高いが、まったく問題ない。ありがとう。

ビール

生どらやきを食べる

水上駅で電車を待つ。小腹が空くけれども店は閉まっているところばかり。コンビニもない。

水上駅

地元の方々が入っていく商店をのぞくと、みんな生どら焼きを買っていた。釣られて購入。

大きい栗がゴロンと入っている。ふんわりと美味しいな。ひとつ260円。

大きい栗のはいった生どらやき

生どら焼・まんじゅう屋 笛木 水上駅前店
群馬県利根郡みなかみ町鹿野沢
Googleマップ

温泉でサッパリ

「みなかみ温泉」は、かなり広範囲の地域の温泉の総称。
コロナ感染防止のため、温泉宿は、日帰り入浴を受け付けていないことがほとんどだった。

公衆浴場ならば入れるでしょ!

上牧駅から歩いて3分ほどの「上牧温泉 風和の湯」へ。

上牧温泉 風和の湯

上牧温泉 風和の湯
群馬県利根郡みなかみ町上牧1996−7
Googleマップ
入湯料:600円

もちろん、風呂あがりはビール。

キンキンに冷えた缶ビール

うっかりしていると電車に間に合わないことがわかった。次の電車は1時間後。もう1本ビールを飲むっきゃないか。

週末で百名山を登ろう

谷川岳は、百名山にふさわしい、雄大なパノラマビューを楽しめる山だった。
壁のような岩場が続く、ハードなポイントも多々あり。

登って思う。「どこが初心者コースやねん!

急傾斜の岩場も続いてヘトヘトになるし、鎖場もある。

ゆっくり挑めば登れる山ですが、「まったくの初心者」には、ちとハードすぎるのでは。すれちがう登山グループも、笑いながら言ってた。「初心者コースっていうから来たのに・・・!」

初心者コースと舐めてかからず、万全の体調で登ろう。

おしまい。

 

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