2021年春、富山県の妙成寺の参拝記録。
妙成寺は、七堂伽藍は重要文化財指定の建物ばかり。国宝指定されないのが不思議なお寺だった。
妙成寺について
■名称:金栄山 妙成寺 (みょうじょうじ)
■所在地:石川県羽咋市滝谷町ヨ1
■宗派:日蓮宗
■公式サイト:妙成寺/石川・能登
妙成寺はこんなお寺
日蓮宗の北陸本山
立派な七堂伽藍です。幾多の兵火を免れた。日蓮宗の伽藍で全盛期の姿を残すのはこの妙成寺のみ。
十の建築物は重要文化財指定。国宝指定されていないのが不思議だ。
山上善右衛門嘉広の建築
建築は、加賀藩おかかえの大工・山上善右衛門嘉広による。山上善右衛門嘉広は、那谷寺や瑞龍寺も建てている。
▼百寺巡礼 第13番 那谷寺
▼百寺巡礼 第15番 瑞龍寺
前田利常が生母のために建立
加賀三代藩主・前田利常が生母のために建立。妙成寺には、生母のお墓「寿福院の墓」があります。
要塞の役割も兼ねる
優美な五重塔。等からは海も望めるそう。
有事の際は伽藍は要塞となり、五重塔は「物見の塔」としての役目を果たしたのだとか。
書院からながめる五重塔は必見です。
妙成寺へのアクセス
訪問時期:2021年春
今回の移動手段
JR羽咋駅前からバス乗車、下車徒歩15分。(寄り道なしの場合)
ただし、コムギは降りるバス停を間違えました。
どうにかなったけどね。
妙成寺の参拝記録
JR羽咋駅からスタート
羽咋はUFOの町。駅前ロータリーもUFO推し。
バスで移動
北鉄能登バスで、氣多大社を経由し妙成寺を目指す。
■北鉄能登バス 富来線 富来行
・羽咋駅前~一の宮 ¥250
■北鉄能登バス 富来線 富来行
・一の宮~妙成寺
寄り道:
氣多大社
バスを「一の宮」にて途中下車。能登國一之宮、氣多大社へ参拝です。
原生林のまま手を加えられていない「いらずの森」が有名。
特別参拝ではいることができましたが、初穂料¥3,000だったので、お財布と相談のうえ、あきらめた。
「氣」の御守は、ちょっと手にしたくなるデザイン。
一宮バス停
氣多大社の参拝を終え、ふたたびバスに乗る。来たときと同じ路線バス。
ツクシが生えていた。
本成寺口で下車(まちがい)
「本成寺口」で降りちゃった。「妙成寺口」で下車するはずだったのに。ややこしいねん!妙成寺に近いバス停は「妙成寺口」ですよ。本成寺より先のバス停です。
気を取り直して歩いて向かう。時間はたっぷりあるし、良いお天気だし、まあいっか。
お寺までは徒歩25分。
間違ったけれど、正規ルートと10分しか変わらず。助かった。
柴垣ところ塚古墳
通りがかった古墳。とりあえず寄ってみる。
まあ、古墳なんて「ただのコンモリとした土の山」です。
田んぼのなかを歩く
田んぼ道を歩く。こういうところ、大好き!
まっすぐの道。
見渡す限り、たんぼ。
この花は、なあに?
遠くに見えている塔は、妙成寺だな?
田園風景の中に五重の塔をみつけて興奮。
イタチがいた。めっちゃこちらの様子をうかがっているけれど、写真も撮らせてくれない警戒ぶり。
妙成寺が近づくと、寺内町らしさが感じられる街並みに。
玉ねぎが天日干しされていた。
妙成寺に到着
妙成寺に到着。
駐車場もある。
お茶屋さんあり
2軒のお茶屋さんがありました。
寺務所
寺務所にて拝観料を納めます。御朱印もこちら。
拝観料:500円
ご朱印帳の記帳をお願いする場合は事前に預けておく。
参拝順序に従うべし
見どころの多い妙成寺。案内マップが推奨している参拝経路に従って巡るとムダがありません。まずは「さざれ石」からスタート。
さざれ石
わが国の国歌でも歌われている、さざれ石。庭園に鎮座していた。
巌となりて、
苔もむしている。
こちらのさざれ石は、国家発祥の地、岐阜県揖斐郡の石なんだとか。なぜここ、奥能登の妙成寺にあるのかしら。
浄行堂
水掛地蔵が安置されていた。こちらの手水鉢で手を洗ってから参拝。
お題目が掲げられていた。妙成寺は日蓮宗のお寺。
石段を登って仁王門へ。
二王門
”二王”
妙成寺は「仁王」でなく「二王」と記す。伽藍の守護神、二王から。
通常の仁王門と、阿形と吽形が逆に配置されている。
扁額
赤い文字の扁額は、加賀藩書家の佐々木志津摩の筆によるもの。
二王門をくぐる。がらんと広い。
日像上人の像
妙成寺の開基・日像上人。
さて、ここで、ふたつの石段。
ついつい五重の塔に惹かれてしまう気持ちを抑え、案内ルートに従い、左側の階段へ。
開山堂
階段を上ると開山堂。妙成寺の開基・日像上人の石碑を祀るお堂。
経堂
五重塔
優美な五重塔。妙成寺のシンボル!
妙成寺の境内でもいちばん高いところに建立されている。要塞の役目も果たした妙成寺の、物見の塔でもある。
塔からは日本海が見えるんだって。登ってみたいな。
ひさしの下の組み木が整然としていて感嘆する。老朽化が気になるところ。
この五重の塔は境内のどこからでも見える。そしてそれが画になる。
西村屋忠兵衛の墓
ひときわ目立つ、立派なお墓があるな。北前船の豪商・西村屋忠兵衛の墓。
この墓の規模からして、ものすごい豪商だったのだろうと推測。ものすごい大金を寄進したのだろうな。
寿福院の墓
寿福院(じゅふくいん)
加賀三代藩主・前田利常の生母。
妙成寺は、お母様のために建てられたお寺。いちだんと立派なお墓。
可愛らしいお花が手向けられていた。
お墓ゾーンを通過
ハート型を背にした仏さま。ご夫婦のお墓でしょうか。
お墓でホッコリとした気持ちになるなんて、なかなかないこと。
墓地ゾーンを歩き、丈六堂へ。
丈六堂(釈迦堂)
丈六堂は背の高いお堂。
堂内。
釈迦如来像
丈六の由来は、釈迦如来像の高さが丈六であるから。5メートルほどの金色のお釈迦様。
お釈迦様供養の幡がありました。
幡には、願い事を書くんですって。
閻魔堂
丈六堂の脇に、ひっそりと佇むお堂。
閻魔様がいらっしゃった。
おみくじ掛けが「雪つり」仕様!さすが石川県。
三十番神堂
北野天満宮より移築された社殿。
前田利常が、大坂夏の陣出陣前に祈祷をしたのだとか。
内部入場不可。拝殿より拝むのみ。
日本の神三十柱を祀る。
拝殿内には、三十の神の一覧図がありました。遠くてまったく見えないわよ。
記念植樹
大河ドラマ「利家とまつ」放映記念の植樹。
植えられたのは、前田家18代当主・前田利祐氏。時代が時代ならば、お殿様だってことですね。
木の幹から、ひょっこり咲いてしまった梅の花。
ちょうど桜の季節。桜も咲いていた。
三光堂
鎮護国家を祈るお堂。
三光:日光、月光、明星神のこと。
格子から拝観。
鬼瓦
屋根の上の鬼瓦にも、ご注目。
本堂
「妙成寺」の扁額は赤くて太い。文字というより絵画的。
お題目の扁額も。
仏様。
「西座」「東座」の看板が。これは何だろう。
本堂側から見た、妙成寺の境内。整然としている。
祖師堂
宗祖である日蓮を祀る。
天女の彫刻が施されていた。
鐘楼
祖師堂から通路を歩いて鐘楼へ。
通路から見た本堂。梅が綺麗だな。
鐘楼は見上げるのみ。
通路の階段を下って、庭園へ。
雨の日も大丈夫ですね。
庭園・書院
工事中のためなのか書院は入場不可。
書院の雨戸は閉まっていた。
書院の縁側から庭園を眺める。ここ書院より眺める五重塔が絶景なのです。
は”物見の塔”である五重塔から、書院へ、合図を送れるよう、この位置関係なのだとか。
客殿
参拝客は入場禁止。
目の前には、謎の日時計が。スペイン製。
時間が正確なのかどうかはよくわからなかった。
庫裏
内部見学可能。実際に使用されているようで、生活を感じたため撮影はせず。
これにて一巡したかな。
事務所のまえには、石庭がありました。
参拝終了後
蕎麦&羽咋駅へ戻る
参拝を終えたのはちょうどお昼どき。
さきほど通りかかったお蕎麦やさんへ急ぐ。
門前の蕎麦屋で石挽き蕎麦を食べる
妙成寺の門前にあるお蕎麦やさん「そば処 浄楽」。石挽き蕎麦。
蕎麦のみならず山菜のてんぷら、そば豆腐なども美味しい。いろいろ食べることが出来る「浄楽セット¥1,850」を注文して正解だ。
立派なデザートもセットに含む。
囲炉裏のお席もあります。
おすすめのお店。妙成寺参拝寺にはぜひ、どうぞ。
■そば処 浄楽
石川県羽咋市滝谷町ロ51
・Googleマップ
・食べログ
バスまでの時間つぶし
なんにもない、妙成寺門前。田んぼの間を歩いてぷらぷら。
晴天でよかったわ、まったく。
コミュニティバスでJR羽咋駅へ
帰りは、妙善寺門前すぐの「滝谷町会館」前より出ているコミュニティバスに乗ってJR羽咋駅へ。
路線バスよりも歩く時間はほぼありませんが、本数がものすごく少ない。
■市内循環バス るんるんバス
・滝谷口〜羽咋駅前 ¥100
※ 毎日2往復
JR羽咋駅に到着
妙成寺参拝とセットで観光したい
妙成寺は羽咋にある。
・氣多大社
・コスモアイル羽咋
氣多大社
能登國一之宮。コムギは妙成寺へ行く前に途中下車して参拝しました。
原始林のまま手を加えられていない「不入ずの森」がありますよ。
■能登國一之宮 氣多大社
石川県羽咋市寺家町 ク1-1
・Googleマップ
・能登國一之宮 氣多大社
コスモアイル羽咋
なんでこんな田舎に本物の宇宙船が!?
とても推せる楽しい博物館。
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■宇宙科学博物館 コスモアイル羽咋
石川県羽咋市鶴多町免田25
・Googleマップ
・本物の宇宙船がある宇宙科学博物館|コスモアイル羽咋
おしまい。
五木寛之先生の「百寺巡礼」掲載箇所
【寺名】は、【第18番】。第二巻 北陸 に掲載されています。
妙成寺を参拝した旅の日記
知っておきたい!日蓮宗の総本山
妙成寺は日蓮宗。総本山は、身延山久遠寺です。
寺めぐりするならば知っておきたい
百寺巡礼でオススメのお寺
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