南京大虐殺遇難同胞紀念館へ。
日本人の私は少し緊張しながら訪問。
展示の説明文には英語&日本語が併記されているものがほとんどで、それが中国の博物館にしては珍しく、そしてこれは中国にとって対外的な施設なのだとも感じた。
陳列館の最後に掲示されていた文
「我々が南京大虐殺犠牲者のために国家追悼式を挙行するのは…恨みを継続するためではない」。
この記事の旅
旅した時期:2025年9月
アクセス
地鉄2号線「云锦路站」2号出口すぐ
ちなみに、入り口と出口は別。出口からここ「云锦路站」は遠いので注意。
云锦路站(2号出口)
外国人入り口は別
中国国民はアプリで入場登録ができるのですが、対応できない外国人は別の入り口から入ります。
警備員さんにたずね、入場行列を通り過ぎ、別の反対側の入り口へ。
- パスポート登録
- 入場無料
むしろ中国国民より早く入場できたと思う。
南京大虐殺遇難同胞紀念館
見学記
献花用の花束
QR決済で任意の額を寄付して、献花用の花束を受け取る。博物館敷地内には、いくつか献花できる場所があります。
モニュメント
展示館の建物の外には、痛ましい出来事を表現する彫像がならぶ。
入り口手前のものは、なかでも最大のもの。
のちに入場した展示館で展示されていた写真をモチーフに作成されています。
混雑時は、ここに行列流のだろう。訪れた日は、混んではいたけれど特に並ばずに入場できた。
資料陳列庁
ここで脱帽して入場。
一面に掲げられた顔写真。カラーと白黒の違いは、存命か否か。
上部には星のような青い光が光っていて、まるで魂が天に登るかのよう。
続いては、写真に基づいた史実の説明。どうしても混雑する。ちなみにほとんどの説明が、中国語・英語・日本語で記されていた。
途中、攻撃を受けて荒廃した南京の街を通る。
崩壊する城壁の模型。
石碑の麓には献花が手向けられていた。
「百人斬り競争」が掲載された日本の新聞記事。この二人の将校は、のちに雨花台にて処刑されることになる。
ひときわ混雑していたのが、性暴行の展示。被害者女性がインタビューを受ける動画を、みな静かに鑑賞していた。
日本人の私にとっては、精神的に堪えるものがありました。技術や経済など祖先から恩恵を受けているのと同等に、負の遺産も受け継ぐべきなのかもしれない。それに、これまでよく知らないままこの歳まで生きて、うっかり知らないまま死んじゃうところだった。日本の教育って、どうなってるんだ。
展示の締めくくりとして、館を訪れたかたの写真が並ぶ。
日本からの訪れた、日本人研究チームの写真も展示されていた。
コーヒー&休憩スペース
人が多いし、内容的にメンタルに負担もあるし、すっかり疲れてしまった。休憩スペースがありがたい。
コーヒーショップがありました。たっぷりサイズだし、すっきりしてて美味しい浅煎りコーヒー。めちゃ好み。
文献展
文献の展示コーナー、こちらはガラガラでした。
日本人戦士による「陣中日誌」の展示。中身も公開されていた。日本語で書かれているため、中国国民のかたはとおりすぎてしまう。じっくり読む。
南京市民が逃げた後の南京の街、ある住宅にはいっていったときの兵士の日記が興味深かった。逃げたあと侵入してくる日本軍に搾取されないための工夫を施してから去ったであろう元住民である中国人の行動に感心するくだりが印象的だった。細部の描写が緊迫感に満ちていた。
南京事件に関する日本出版の書籍も陳列されている。
ミュージアムショップ
なかなかヘビーな記念館のミュージアムショップって、いったい何を売ってるねん?
和平をうたう紫色のお花グッズがメインでした。
降伏した時に敗戦国が差し入れる「降書」と記された封筒が販売されていた。
なんというブラックジョーク。。。
これはちょっと、悪趣味すぎるのではないか。
展示館をでる。
斎場
こちらにも献花スペースがありました。
和平公園
出口へ出るために、最後は和平公園を通ります。浅く水が張られた横を歩く。
退出
入り口と出口は別なので、出口から同じ駅に戻るにはかなりの距離を歩くことになる。中国観光地あるあるですね。
おしまい。
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美しい玄武湖を眺めながら城壁ウォーク。
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