ヨルダン

アラビアのロレンスの砂漠を駆け抜ける!ワディ・ラム4WDツアー体験記

 
砂丘を走る4WD

“アラビアのロレンス”のロケ地、ワディ・ラム。

ヨルダン旅行をしたら、絶対外したくない、ワディ・ラム観光。コムギの旅の最大の目的はペトラでも死海でもなく、ここワディ・ラムでした。

絶景の砂漠を駆け抜けろ!
ワディ・ラム4WD砂漠ツアー体験記。

ヨルダンの紅い砂漠、ワディ・ラムとは?

ヨルダン東部の砂漠地帯、ワディ・ラム。映画「アラビアのロレンス」のロケ地ともなったところ。ちなみに実際のアラビアのロレンスの物語は、ほぼ現サウジアラビアなんですけれどね。

アラビアのロレンス

美しい!

砂漠ってとってもロマンティックですよね。荒涼とした大地はとても神秘的。映画ではネフド砂漠のことは「神の造った地獄」と表現されいていた。荒廃した大地にたくましく生きるアラビアの遊牧民・ベドウィンたち。コムギは海より山派、そして針葉樹林よりも砂漠派です。

ワディ・ラムでは、”アラビアのロレンス”の砂漠を満喫できる4WDツアーがあります。

4WDツアー体験記

ペトラ遺跡から公共バスでワディ・ラムへ移動し、4WDの1日ツアーに参加。

ペトラからバスで到着

コムギ含め、他のメンバーもペトラ遺跡のあるワディムーサからバスでやってきた。バスで到着したら、宿泊予定のキャンプ主催者がツアーのお迎えにきています。

ラム村でバスからツアー車に乗り換える人

ツアーは4WDで出発。
人数が集まれば割引になる4WDツアー。残念ながら、参加者は前日から宿泊しているというドミニクとコムギの2人のみ。うう、ちょっと割高になってしまった。ガイドは、ベドウィン(アラビアの遊牧民)のユーファスさん。

4WDに乗り込んでツアーに出発

4WDツアー料金
35Jd90JD(約5,600円〜約14,400円)
※参加人数や主催キャンプにより設定は異なる
コムギは宿泊キャンプのツアー、2名参加でひとり50Jd約8,000円

出発前に済ませておくべきこと

トイレは必ず行っておく

4WD砂漠ツアーにはトイレはありません。幸い、禁酒国のためビールを飲んでいないからか、暑いから蒸発しているのか、トイレにい行きたくなることはなかった。しかし砂漠ゆえ、もし催したら大惨事になるかも?

ワディ・ラム・レストハウスの外観

ワディ・ラム・レストハウス

ツアー開始前の、入り口で済ませておきましょう。任意のチップ制でした。

商店で水を買おう

出発前に、商店で水を買っておこう。出発したら宿泊キャンプまで、お水や食料を購入できるところはありませんでした。

ラム村の商店

500mlのペットボトルを買おうとしていたら、「NO~~~!それじゃ足りないよ、おおきいやつ(1ℓ)にしたほうがいいヨ!」と勧められる。そう?びびって2本買う。1リットルのペットボトルで1Jd(約160円)でリーズナブル。ペトラ遺跡でぼったくられまくった後だったので、良心的な価格に驚いてしまう。

ツアー開始、ラム村入り口からスタート

走り出すやいなや、すぐに砂漠の世界へ!

砂漠を走る4WD

”アラビアのロレンス” の世界だわ。

ワディラムの奇岩

4WDで砂漠を疾走

いつまでも4WDに乗っていたい気持ちでしたが、10分もかからずにスポットへ到着。

ローレンスの泉
Luarence’s Spring

アラビアのロレンスが水浴びをしたらしい。丘の中腹に泉が湧いているらしい。泉というよりも岩山にしか見えない。

ロレンスの泉

ラム村の入り口から近いため、4WDツアーの最初のスポットみたい。同じバスに乗ってきた乗客たちと再会。

サムード文字の碑文

なんかゴツイ存在感のある石だなあと思っていたら、サムード文字の碑文だとのこと。

文字が残る岩

象形文字かな?

岩肌に刻まれた文字

風化せずに残っていることに驚く。雨が降らず乾燥しているから痛まないし風化しにくいのかもしれない。

泉を目指すのはリタイア

中腹に湧き出ているらしい泉を目指し、ひたすら岩を登る。しんどい・・・!

登っても登ってもたどり着かない。登るの、やーめた。ふと先を見上げると、4WD同乗しているドミニクも諦めていた。ふたりで笑い合う。中腹でもナイスビューだからいいんです。

ロレンスの泉

砂漠を走ってきた4WDガオモチャみたい。絶景だ。

砂漠の生き物たちに出会う

岩のぼりをしているなかで、可愛らしい生き物たちに出会った。

砂漠のトカゲ

砂漠でトカゲ!

砂漠の変な虫

なんだか不気味な昆虫も。日本はもちろん、熱帯でもみたことのないタイプの昆虫だわ。何を食べたらこんなボディになるのやら。砂漠の不思議。

ラクダに乗ったよ

ヨルダンでは観光客の集まるところに必ずいるラクダ、ここワディ・ラムにもいてた。

乗ってみたいというドミニクに釣られ、コムギもトライ。

ラクダに乗るか悩む女性

ラクダでお散歩
10分:5Jd(約800円)

らくだに乗る女性

ラクダは立ち上がるとき、2段階でカクカク立つ。振り落とされそうでちょっとコワイ。

歩くのは怖くない。ベドウィン男性が手綱を引いてくれるし、ゆっくりパカパカ歩くから大丈夫。高い視点からワディ・ラムの砂漠を眺めるのもなかなか楽しい。

らくだをひく少年

ラクダに乗るのはインナーマッスルを使うらしく、長時間のるのはしんどいらしい。コムギは10分くらいで十分かな。

紅い砂丘
Sand Dunes

砂に足をとられながらも、絶景を眺めながら必死に登る。

砂丘

大変!靴がスナスナに。裸足が賢いかもしれない

砂丘を登ったり駆け下りたりしていると、スニーカーが大惨事。砂だらけ。

砂が入り込んだスニーカー

裸足になっている人もたくさんいた。賢い!あらかじめ、靴を脱いで裸足で歩いて砂丘を楽しむのが良いかも。ちなみにベドウィン男性は裸足にスリッパの組み合わせ。岩場を歩くのもスリッパ。彼らは特別なので、ワディラム観光はスニーカー、ときには裸足が正解えはなかろうか。

ハザリ峡谷
Khazali canyon

クール・スポット。岩場でひんやり

標高1,650mもあるらしい、ハザリ山峡の裂け目を歩きます。

ハザリ峡谷の狭い道

せまい道には観光客がキュウキュウで渋滞発生。

狭い道を歩く

とにかく狭いみちなのですが、水たまりの中には虫の死骸がたくさん。ひえ〜〜、こんなところにウッカリ落ちたら大変だ。

虫の死骸が浮く泉

ハザリ峡谷を歩く道は短いですが、とても滑りやすい。滑ったら最後、虫の死骸のなかにダイブすることになる。くれぐれも、お気をつけて。

岩壁にはナバタイ文字が刻まれる

狭い岩の道の両壁には、ところせましとナバタイ文字が刻まれる。文字というより絵のような様相。

岩肌に書かれた文字

ロッククライミングもできるらしい

ここハザリ峡谷ではロッククライミングもできるらしい。混み合う道の上を見上げたら、岩壁を登っているベドウィンの姿が!

岩を軽々と登る男性

これはクライミングをしているというより、道が狭くて前に進まないからヒマだし登ってみただけみたい。

ベドウィン男性って本当にカッコイイ!

ワダック石橋
Wadak Rock Bridge

ダイナミックな天然の石の橋。人間が豆粒サイズの写真が撮れます。

ランチタイムはベドウィンお手製料理

ランチタイム到来!

4WDに乗っているだけの楽チンツアーかと思いきや、しょっぱなから岩登りをしたり、砂丘をかけあがったり、水たまりに落ちないようにヒヤヒヤしながら峡谷を歩いたり、なかなかハードなツアーだったわ。同乗しているドミニクは暑くて気分が悪くなったよう。

いい場所があるからそこでお昼にしよう、と峡谷の奥のほうへ。

砂漠を走る4WD

途中で車を止めて、降りるユーファス。植物を集めていた。

薪用の植物を拾うユーファス

日陰の岩場を陣取る

ユーファスのお気に入りの場所だという、ひっそりした岩陰へ。ゴザを広げて準備してくれる。

シーツを広げるベドウィン男性

ランチはその場でクッキング

ランチ付きツアーというから、当然のごとく、お弁当が配られると思い込んでたコムギ。ラム村の商店で見かけたこのセットがでてくるんだろうなと予想していたのです。でも嬉しいことに違っていた。

お菓子セット

予想していたランチセット(実際は違っていた!)

なんと、ユーファスがその場で調理してくれるらしい。ベドウィンは料理男子なの?

4WDの荷台がキッチンに様変わり

さっきまでコムギらが座っていた荷台がキッチンに変わってる。

野菜はその場でカット

まずは火をおこすことから始める本格派。さっき砂漠でブチ脱いていた植物は薪用だったのね。

火を起こす

料理中のベドウィン

なんとも贅沢。

調理中はゴザでくつろぐわたしとドミニク。ふたりともうたた寝したり、ちょっと起きたり。

岩陰で昼休憩

アラビア料理がならぶ

ここ、砂漠なの!?キャンプなの!?

と思えるほど、3人分には多い料理が並ぶ。

お手製料理4皿

さっき煮込んでいたお料理はこちら。ニンニクが効いていて美味!

煮込み料理

3人でワイワイ食べました。

ベドウィンの手料理が並ぶ

でも3人で食べきれないほどの量!と思っていたら、たくさんのハエがたかってきた。ハンモスに溺れるハエも。うえーーと思っていると、冷静に溺れたハエをスプーンですくって排除するドミニク。逞しくあらないと砂漠では食事もできませんね。

食後には熱々のシャイ

シャイ(紅茶)を淹れてくれた。熱々で美味しい。

シャイは熱くて美味しい

正午の砂漠は灼熱!しばらくお昼寝タイム

お腹も膨れて満足。なんだかかんだで1時間半以上滞在している私たち。いつ出発するのかな?

いまはまだ13時、外は灼熱だから動いたらダメだよ。あと1時間はここで休憩しよう

午前中だから涼しかっただけで、正午あたりのワディ・ラムは恐ろしい熱さだそう。そう、ここは砂漠でしたね。

ゴロンとうたた寝していたら、熱風が幾度となく吹いてきて、砂漠の恐ろしさを垣間見た。たしかに、これが直撃だと、ひとたまりもない。さぞかし、砂漠は暑いんだろうなあ、と考えながらウトウト。

でもまさか、「ツアー中にお昼休憩が3時間ある」とは思わなかったわ。

ツアー再開、砂漠を歩いて谷を越える

午後2時過ぎ、少し涼しくなってきたとのことで行動再開。コムギらが谷をあるき、越えた先に4WDで待っていてくれるとのこと。はじめての砂漠歩き体験。

涼しくなってきたらしいけれど、午前より明らかに日差しがキツイ。でもその分、紅さが増して美しい。

砂丘は綺麗だけれど、足がズボズボはまるので歩くのがなかなか大変だ。

ユーファスの車を見つけてホッとする。14時をすぎても、砂漠は暑い。

4WDに乗りこむ女性

しばらく砂漠をドライブ

ちょっと歩いただけでゼエゼエ。砂漠を歩くのは厳しいぜ。そう思っていた気持ちを汲んでいたのが、ツアー客みんながそう思うからなのか、それから20分くらいは4WDで砂漠をドライブ。乗っているだけで楽チンだ。

4WDで砂漠を疾走

ワディ・ラムのツアーの真髄はココにあり!奇岩がゴロゴロ、荒涼とした砂漠で、よく道に迷わないものだなあ。

砂漠の荒涼とした道 砂漠の奇岩 砂漠を走る4WD 砂漠を走る4WD

それにしても、すごい絶景です。

ウンム・ウルース石橋
Um Fruth Rock Bridge

なかなか急勾配な足場をのぼらなければならない、ちょっと怖めの石橋。眺めているだけのの人も多かった。コムギはなんとか登れたけれど、しがみつきながらノロノロ登る姿はとてもかっこ悪かったと思う。

石の橋を登る人々

これ、天然の石橋なのですよ。よくこの部分だけ落ちずに残っているものだわ。

水場に立ち寄る

井戸の水

英語がわからなかったので不明ですが、水場に寄りました。現在は家畜用の水のため飲料水としては利用できないとか。

常置されているバケツで水を汲むことができます。

井戸の水を汲む

その水をどうするのか不思議にみていたところ、車へ向かうユーファス。

エンジンを水で冷やす

んん?

なんと、車にぶっかけていた!

エンジンを水で冷やす

熱いから冷やしているのですって。車のことわからないのですが、ぶっかけて良いものなのだろうか。日本ではそんな光景みたことないから驚いた。でも、ここは砂漠だもの。砂漠には日本にないルールがあるはずだ。

紅い砂丘
Sand Dunes

午前に行った砂丘とは別の砂丘へ。こちらの砂丘が一番このツアーで感激した。

波うつ砂肌

まるで波打った海面みたいな、砂肌。美しい。

ワディラムの赤い砂漠

砂は赤くてサラサラ

とにかくサラサラ。そして紅い。風が吹いたらパラパラ飛んでいく。

サラサラの紅い砂

しばらくボンヤリ過ごす

コムギもドミニクも、ここの砂丘がとても気に入った。

みんなでノンビリ長居する。

紅い砂丘に座る女性

紅い砂丘で小休止

影もクッキリ映るよ。

砂丘にうつる影

砂丘を走る4WD

この砂丘のまわりには、本当になにもない。荒涼とした砂漠が広がるだけ。それこそ見たいと願っていたワディ・ラムの景観に一番近いものだった!ワディラム、4WDツアーのハイライト。

砂漠を走る男女

チキン・ロック
Chicken Rock

そのカタチが鳥みたいだから、チキンロック。

ベドウィンたちは、軽々と登っていた。

チキンロックでジャンプするベドウィン男性

サーカスでも見ている気持ち。ベドウィンの運動神経はスゴイ。

4WDと奇岩

ツアーはこれでおしまい、キャンプへ

本日のキャンプ、Rumshine Campへ。到着は午後3時半。

ワディラムのテント

このティラミスみたいなものがテントで、このひとつが今日の寝床。

ワディ・ラム4WDツアー

どこまでも広がる荒涼とした砂漠と、ゴロゴロした奇岩がおりなすダイナミックな景観のワディ・ラム。あますことなく楽しめる4WDツアー、4WDで砂漠を疾走するのも爽快です。

ヨルダン旅行にきたらぜひ訪れるべき。
ワディ・ラムの4WDツアー、おすすめです。

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