
吉崎御坊は・・・
○幻の宗教都市
○蓮如上人ゆかりの地
○嫁おどし伝説
吉崎御坊の参拝は、
○加賀周遊バス「キャン・バス」で行く
あわせて訪れたい
○加賀温泉郷 粟津温泉、片山津温泉・山代温泉・山中温泉
2020年12月の吉崎御坊への参拝記。
ご覧ください。
吉崎御坊について
吉崎御坊
よしざきごぼう
■ 宗派:浄土真宗
■ 所在地:福井県あわら市吉崎2-902
■ Googleマップ
吉崎御坊はこんなお寺
幻の宗教都市
百寺巡礼なので当然、「寺」が現存しているものだと思っていたら違っていた。ここ吉崎は、ここには、蓮如上人が造り上げた宗教都市が、かつて存在した地。現在は跡を残すのみ。

蓮如上人ゆかりの地
その幻の宗教都市は、比叡山延暦寺の迫害を受けてこの地にやってきた蓮如上人がこの吉崎にやってきたことに端を発する。

都からやってきた偉い蓮如上人のお話を聞くべく、各地から信者が詰めかける。このあたりは寺内町として発展したとか。浄土真宗は広く信仰され、のちに、信者たちは一向一揆をおこす。
嫁おどし伝説
ここ吉崎は、「嫁おどし伝説」の舞台の地。願慶寺では、「肉付き面」を見せてもらえます。

かつては念仏道場であった
御坊:御坊:坊舎、念仏道場だったところ
一向一揆のあとに廃舎され、現在は「本坊跡」として、吉崎山の頂上部に跡を残すのみ。

吉崎御坊での見どころ
吉崎御坊 4つのゾーン
・西御坊(浄土真宗本願寺派の別院)
・東御坊(真宗大谷派の別院)
・願慶寺(真宗大谷派)
・史蹟 吉崎御坊跡(吉崎御山)
この吉崎山には、浄土真宗本願寺派の別院(西御坊)と、真宗大谷派の別院(東御坊)、があります。隣接して浄土真宗のふたつの院が並ぶなんて、珍しい。
吉崎御坊は、【第18番】。第二巻 北陸 に掲載されています。
吉崎御坊の参拝記
訪問時期:2020年12月
JR大聖寺駅からスタート
石川県のJR大聖寺駅で下車。大阪から青春18切符できました。遠かった。

大聖寺が気になる
駅名にもなっている大聖寺は、この近く。おくのほそ道の旅をしている松尾芭蕉が1泊したお寺です。
今回の旅程では時間がないのでパス。
キャン・バスのバス停
大聖寺駅前のロータリーではなく、別の通りまで歩きます。


時間通りに到着。

加賀観光バスのキャン・バス
専任ガイドさんも乗車しています。切符は車内販売。この日は土曜日。ほぼ満席。ですが、吉崎御坊で下車する人はいなかった。
下車:吉崎御坊蓮如上人記念館バス停
正確には「16a吉崎御坊蓮如上人記念館・越前加賀県境の館」バス停で下車。

ここはあくまで記念館。吉崎御坊までは徒歩1分程度。

吉崎御坊跡のまえには駐車場、食事処がありました。

始発できたしお腹がすいた。参拝を終えたら食べようっと。と言いながら、今回も寄れなかった。

西御坊
西御坊:浄土真宗本願寺派の別院
まずは駐車場からすぐの石段を登る、西御坊へ。

念力門

静か。境内はこじんまり。

西御坊の本堂の横の表門から出る。

表門を出たら案内板が。きになる内容も。「インターネットの歴史は間違いです」と書いてある。どういうこと!?

東御坊はすぐですが、さきにこの小道を進み、願慶寺へ。


願慶寺
山門に、「嫁おどし肉附面拝観所」って書いてある。

ご住職のお話が聞ける
聴講料¥500。同じタイミングで参拝に来ていたご夫婦と三人で,ご住職のお話を伺います。

蓮如上人、一向一揆、「百姓の持てる国」としての100年の自治、ここあらわ市の伝承「嫁おどし」について、などなどお話を聞く。
ご住職の流暢な語り口は、噺家のよう。歴史に明るくないコムギですが、とても楽しくお話をうかがえた。そして、歴史に興味も沸いてきたぞ。
嫁威(よめおどし)伝説
★嫁の吉崎への参拝をこころよく思わない意地悪な姑。吉崎へ参拝に向かう嫁を、鬼の面をかぶって脅かそうとすると、鬼の面が外れなくなる。
★心優しい嫁の助言を受け、念仏を唱えたところ面は外れた。
★それ以降、改心した姑は熱心な信者となり、嫁と仲良く吉崎へ参拝するようになった。
この地域にて伝承されてきた話。吉崎御坊が舞台です。
願慶寺には、その姑がつけて外れなくなったという「肉付きの面」が伝わります。

御朱印
願慶寺の御朱印はなんと「肉附面」。ヒイ〜!

史蹟 吉崎御坊跡(吉崎御山)
願慶寺をでて、ふたたび登る。吉崎御坊跡へ。

ふりかえると、いい眺め。五木先生も、ここで写真を撮っていたな。

さほど登ることもなく、頂上に到着。

地図を見ると、なんだか見どころはなさそうに感じるのだが。不安になる,緑でいっぱいの地図。

通称「おやま(御山)」と呼ばれる吉崎御坊跡は、現在は公園です。

まあ、何もない。「跡」だからね。

歴史を偲ぶ場所なのでしょう。

訪問時は、紅葉が落ちたあと。

真っ赤な紅葉の絨毯。

蓮如上人像
蓮如上人像は、とても大きい。高村光雲作。
太平洋戦争時の軍の金属徴用時も免れたのだとか。

北潟湾を見下ろす展望スポット
公園の端から、北潟湾を見下ろすことができます。奥は日本海。

蓮如上人の腰かけ石
蓮如上人が腰掛けたという石。そんな石が大切にのこってしまうほど、この吉崎の地で、浄土真宗の信仰は篤かったのだろう。

本坊跡
いまはなき吉崎御坊の本坊跡。

確かに、この地に一大宗教都市があったのでした。
蓮如上人お手植のお花松
蓮如上人が植えたという松と、枯れた跡に建てられた松。よくわからず。

吉崎御坊跡を跡にして、くだる。

東御坊
東御坊:真宗大谷派の別院
さっきスルーした東御坊へ。ここもあっさり終了です。

こちらの東御坊も静か。こざっぱりとした境内。

北潟湾
吉崎山をおりて、バスの時刻までは北潟湾をみてのんびり。

吉崎御坊跡の参拝は、これにて終了。
参拝を終えて
はずかしながら、歴史に疎いコムギは全く知らなかった、この「吉崎御坊跡」。歴史の授業では、「加賀では一向一揆がおこりました」と教わったけれど、ただそれだけ。
百寺巡礼を巡っているからこそ,訪れるチャンスを得ることができた場所。やっぱり百寺巡礼はおもしろい。
五木寛之先生の「百寺巡礼」掲載箇所
吉崎御坊は、【第18番】。第二巻 北陸 に掲載されています。














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