中尊寺は・・・
○奥州藤原氏が築いた極楽浄土
○金ピカの金色堂
○ぜひ頂きたい御朱印帳&御朱印
○芭蕉「おくのほそ道」の地
参拝した日は,大雪。
積雪時の参拝は、
○とにかく寒くてツライ
○雪道を歩くのがコワイ
2021年元旦、大雪のなか、中尊寺への参拝記。
銀世界の美しい中尊寺をご覧ください。
中尊寺について
参拝前に知っておきたいこと
中尊寺はこんなお寺
奥州藤原氏が築いた極楽浄土
慈覚大師円仁により開かれた中尊寺は、奥州藤原氏初代清衡により再興。
金ピカの国宝第1号・金色堂
漆を塗った後に金箔が押される「皆金色」の阿弥陀堂。「総ゴールド」=成金の悪趣味と連想しがち。ですが金色堂のゴールドはそんな俗っぽさは一切感じられないのです。
日本の宝です。 納得の国宝認定第1号!
ぜひ頂きたい御朱印帳&御朱印
金色堂の御朱印&御朱印帳はデザインがカッコイイ。
芭蕉「おくのほそ道」の地
芭蕉も訪れた金色堂。覆堂に守られて光り輝く金色堂を見て一句残しています。
五月雨の 降り残してや 光堂
五木寛之先生「百寺巡礼」
中尊寺は、【第62番】。第七巻 東北編 に掲載されています。
中尊寺の参拝記
訪問時期:2021年1月
JR平泉駅からスタート
元旦の平泉は大雪。電車も凍っちゃっています。
平泉駅前も、コンコンと雪が降る。寒い。
なぜ来てしまったの?
ロマンティックを超えた豪雪
元旦は、中尊寺に初詣ると決めていた。雪の降る中尊寺金色堂は、さぞや画になるだろうなと期待して。
滅多に雪が積もらない土地で生きてきたので、雪にロマンティックさを感じている。寒さも旅の思い出になるはず。甘く考えていた。
2020年の年末は大寒波襲来。寒波のピークは去ったとはいえ、2021年元旦の平泉は大雪。ロマンティックさを超越する寒さ。
徒歩で中尊寺へ
雪道を歩いて、参道入口までは約30分。
平泉には、昨年2020年10月にも訪れていた。2ヶ月前にも通っている道なので土地勘はあるので助かった。初めてならば、この積雪では不安になったかな。
無量光院は池が消失
んん?池があったはずの無量光院。雪のみしかない。どこからが池かわからない。接近禁止!
バスのベンチなんて、これ。
なんだこれ〜。
浅はかだったわ。北国と寒波を甘く見ていたわ。北国を舐めていたわ。寒すぎる。
雪に埋もれる高舘義経堂
源義経終焉の地、高舘義経堂(たかだちぎけいどう)も参拝中止。高台にあるし、雪かきをするのも大変なんだろうな。
平泉の名所を観光したいならば、冬季はまったく不向きです。
美しいけれども、なにせ、寒くて生存の危機を感じるから。人命が優先だ。
中尊寺参道入口に到着
大雪につき、中尊寺参道横の駐車場から、臨時バスがでていた。無料ですが30分に1本とのこと、待てないので歩く。
滑り止めの縄
中尊寺参道入り口のすぐ横には、滑り止めの縄が用意されていた。
雪国の工夫でしょうか?手袋をしたままだと結びづらい。
コムギは数年前に購入して遅らしていたスノーブーツを嬉々として履いてきたけれど、地元の参拝者は、スニーカーの男性や、オシャレな靴の女性も多かった。これくらいの雪では,特別のブーツを履かなくても大丈夫なのかしら。
たくさんの参拝者に踏み固められた雪は一部凍っていて、歩くのが怖い。
ちょうちんに雪
ちょうちんにも雪が積もってる。
東物見台
展望スポットのはずの東物見台。吹雪いているので、ほぼ何も見えず。どんな景色が見えたっけ。
すべてのお堂めぐりは、あきらめた
中尊寺の境内にはたくさんのお堂がある。秋に訪れたときは、すべて参拝しました。ガツガツと。ですが、今回は無理だ。寒くてたまらないだもの。
早く切り上げたい!
駅前のお店で温かいお蕎麦を食べたい!
すべて参拝することは早々と諦める。大日堂・本堂・金色堂だけでいいか。

弁慶堂:眺めるだけ

観音堂:眺めるだけ

土産物店:通り過ぎた

鐘楼:下から見上げるだけ

弁財天:眺めるだけ
大日堂
大日堂はスルーできません。大日如来を祀るお堂。コムギの生まれ年の守り本尊は大日如来さま。
すごい雪だわ。
雪が降っていると,参拝するのも、ひと苦労。
傘をたたんで、
帽子を脱いで、
手袋を取って、
お賽銭をだす
このプロセスが、面倒なんだ。
本堂
中尊寺の本堂は金色堂ではありませんよ。本堂にてご挨拶。元旦で参拝客が多いためか、警備の方が立ってらっしゃった。雪のなか大変なお仕事だな。
仮設テントでは破魔矢の授与所がありました。寒そう。
寒くて辛かった。でも写真を見返すと、本堂に雪が降るさまが美しい。
金色堂
雪化粧された金色堂(覆堂)をご覧ください。金色堂が銀世界に埋もれてる。金と銀。ふふ。
金色堂 拝観料 ¥800(讃衡蔵と共通)
中尊寺の境内は無料ですが、金色堂のみ拝観料がかかる。そのためか、元旦の金色堂は空いていた。
金色堂に参拝
金ぴかの金色堂を拝観するのは、めでたい元旦にはピッタリ。そう思ってがんばって寒いなか中尊寺へやって来たのだった。
今年も良い年になりますように。
内陣は黄金の世界。国宝第一号、説明不要の金ぴかの仏様。
強化ガラスで保護されているけれど、隔たりを感じさせないほどピカピカのガラス。こういうクオリティの高さと、手入れの行き届いているところが日本の誇れるところ。
一定時間で自動音声の説明が流れます。正面に立って聞くと全体を把握しやすい。
金色堂の御朱印帳と御朱印
金色堂の御朱印はこちら。
オリジナル御朱印帳
金色堂のオリジナル御朱印帳は国宝の金銅華鬘の図柄。見開きでみると一層、ステキ!
前回参拝時に購入。人気の御朱印帳なので、所持されている方をチラホラ見かける。さすが国宝!さすが平泉!
購入者限定御朱印
オリジナル御朱印帳の購入者限定で、特別な御朱印をいただけます。2枚つづきの御朱印。
御朱印帳の代金のうちに御朱印も含むので、おトクかも!?
寒すぎて退散
コロナ対策で扉が開放されており、寒くてたまらなかった。

覆堂
おみくじ:小吉
金色堂をでてすぐの授与所でおみくじを引く。
地味な運勢だな。コツコツがんばろう。
中尊寺のおみくじは、オマケもついていた。引き当てたのは「熊手」。寺社仏閣参拝用のお財布に入れて持ち歩きます。

熊手。商売繁盛!OLだけどね

金色堂の授与所
芭蕉翁の句碑と像
「おくのほそ道」にて、金色堂の句も残している。
五月雨の 降り残してや 光堂
この句の季語は夏。この銀世界に訪れたならば,芭蕉はどんな句を詠んだかな。

芭蕉翁の句碑
芭蕉翁の銅像にも雪は積もるよ。

経蔵:寒くて即,退散

旧覆堂:寒くて通り過ぎる
讃衡蔵(さんこうぞう)
金色堂の拝観券で、横の讃衡蔵も見学できる。中尊寺のお宝を見ていこう。何よりも、暖まりたかった。
金銅華鬘(こんどうけまん)
国宝。金色堂オリジナル御朱印帳のデザインにもなっている「金銅華鬘」。複製を見ることが出来ます。

金銅華鬘
金光明最勝王経 金字宝塔曼荼羅
紺色の紙に金色で書かれたお経と曼荼羅図。細くて繊細。

金光明最勝王経 金字宝塔曼荼羅
紺紙金字一切経2,739巻
これ、一字間違えたらやり直しになるの? 作成者の苦労に思いをはせてしまう、繊細な作品。

紺紙著色金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅図
騎獅文殊菩薩と四眷属
2020年秋に訪れた山形県のお寺・慈恩寺でも、騎獅文殊菩薩と眷属の仏群に出会いました。
「このスタイル(?)は、ここ慈恩寺と中尊寺さんしかないのですよ」と仰っていたと思うのですが、どこがどう特別なのかは覚えていない。ただ、これはそのふたつめだということ。いつか判明することを期待して。

騎獅文殊菩薩と四眷属、文殊菩薩は獅子に乗っている
参拝終了、平泉駅へ
これにて中尊寺への初詣は終了。山を下る。
雪道は、くだりのほうが断然こわい。滑りそう。
へっぴり腰で歩いていると、後ろからどんどん抜かされる。
JR平泉駅まで、来た道を戻ります。

中尊寺交差点
これだけ積もっていると、滑らないから安心してザクザク歩ける。楽しい。
雪かき
途中、雪かきをする地元の方を何度もみかけた。
ニュースで見る雪かきの姿のイメージより、「朝おきてすぐ、夜に積もった雪をかくもの」と思い込んでいた。日中も、マメに雪かきが必要なのですね。
こんこんと降る雪。かいてもかいても、降る雪。これは重労働だわ。
無量光院跡
ふたたび無量光院跡を通り過ぎる。行きに通ったときよりも、更にコンモリと雪が積もっているような?
どこからが池なのかわからないため、怖くて近寄れません。
JR平泉駅
駅前のお蕎麦屋さん、営業時間は終わっていた。通し営業じゃないのね。元旦だからかな。
食いっぱぐれた昼ごはん。電車を待つ間、駅コンビニで買ったカップラーメンを食べます。ミットモナイよりも体力回復を優先。温まる!

凍えた五臓六腑に染みわたるカップラーメン味噌味
本日、元旦なり。食に縁のない一年になったらイヤだな、と一抹の不安を覚えながら,食べる。
おしまい
参拝を終えて
”銀世界のなかの金色堂”は一見の価値あり。とても美しかった。
でも、とにかく寒すぎる!
雪を甘く見すぎたかな。平泉エリアは、雪の時期は参拝できない場所もあるようなので、計画時にはご注意を。
これからご参拝される方の参考になれば幸いです。
中尊寺の基本情報
関山 中尊寺
かんざん ちゅうそんじ
■ 宗派:天台宗
■ 所在地:岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関202
■ Googleマップ
■ 公式サイト:【公式】関山 中尊寺
五木寛之先生「百寺巡礼」
中尊寺は、【第62番】。第七巻 東北編 に掲載されています。
中尊寺へのアクセス
公共交通機関で移動した、わたしの移動方法はこちらです。事前に最新情報を確認してくださいね。
行き:中尊寺へ
■ JR平泉駅より徒歩30分
中尊寺の参道入口(山のふもと)までは徒歩20分。ですが、本堂や金色堂のある場所までの「月見坂」は上り坂で、麓から金色堂までゆっくり歩いて10分程度です。
帰り:中尊寺からJR平泉駅へ
■ 徒歩30分
■JR平泉駅から
このあとは、宿泊先の福島県いわき市へ長時間乗車。
平泉駅〜一関駅〜仙台駅〜いわき駅 →いわき市泊
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