久遠寺は・・・
○日蓮宗の総本山
○日本屈指のパワースポット
参拝は、
○壁みたいな287段の石段 “菩提梯”
○大阪からのアクセスは大変”
○奥之院へはケーブルカーで移動
なかなかにハードな参拝です。でもそのぶん、山間に現れる信仰の地は感慨深いもの。
2020年9月の参拝記。
弘前からの帰り道、東京経由にて参拝してきました。
久遠寺について
参拝前に知っておきたいこと
日蓮宗の総本山
鎌倉時代に日蓮聖人によって開かれたお寺。日本の13大宗教のひとつ、日蓮宗の総本山。山の奥深くにあるものの門前町もにぎわい参拝客も途絶えない。強い信仰が人を集めるのか。ここ身延山には、日蓮聖人のお墓もあります。
パワースポットっぷりが凄い
特別な空気感
整然としている堂宇。参拝客は多いのに凛とした静寂な空気が消えない。なぜなのだ!
ダイヤモンド富士を拝めるへ
山頂からは年に2回富士山の中心から太陽が登る「ダイヤモンド富士」を観賞できる。
本物の富士山も拝める
奥之院へのロープウェイでは富士山も見える。訪問時は天気がすぐれず、富士山は見えなかった。
五木寛之先生「百寺巡礼」
久遠寺は、【第49番】。第五巻 関東・信州 に掲載されています。
久遠寺の参拝記
訪問時期:2020年9月
新宿から出発
コムギは大阪在住のOLです。久遠寺へは新宿から出発。
大阪←→久遠寺はアクセス難
久遠寺へは、大阪から直接行かずに東京経由で行くことにした。新宿から出発する京王バスだと、身延山まで直行便があるので楽ちん。ちなみに、青森県弘前市の旅からの帰り道でした。
■京王バス(高速バス)
バスタ新宿→身延山
片道¥2,900
総門
ここから久遠寺の聖域となる総門。バスで通り過ぎる。身延山バス停は聖域のなか。
身延山バス停到着
総門と三門のあいだの寺院参道の途中のロータリーにバスは停車。
スーツケースを預けるため、山門のほうへ参道をのぼります。
観光案内所
山門の前に観光案内所があります。無料のロッカーもあるので活用させていただく。
無料のロッカー
案内所横に無料のコインロッカーがあります。コイン返却式。
リモワの大きいスーツケースも入りました。
境内は広く、難関の「菩提梯」も待ち構えている久遠寺参拝。ここで荷物を預けておくことをおすすめ。
寺院参道
参拝前に、寺院参道へ戻ります。昼ごはんは鰻を食べるんだ。
参道にはみやげ物店や宿坊がならぶ。寺院参道独特の雰囲気が楽しい。
こんな山間いに賑わう参道は、それほど「お寺」へ参拝客が多いということ。
玉川楼でうな重
参道沿いの「玉川楼」にて昼食。鰻だ!
久しぶりの鰻に舌鼓。参拝後だと食いっぱぐれそうだから、先に食べておかなくちゃ。
この予想は大当たり。当たったのでしょうか。鰻を食べていたため時間が押して、祖廟へのお参りができなかったもんな。
人気メニューの鶏の唐揚げも注文。
参拝前なのでビールは自粛。これはマイルール。ちなみに神社参拝の前は気にせずに飲みます。
三門
久遠寺の山門は、ド迫力!参拝スタート。
三門は「三解脱門」のこと。
空、無想、無願を経て悟りに至るとされている
境内にはいると、まっすぐな参道がつづく。
287段の菩提梯
いきなり試練が訪れた。なんだ、この階段。壁やん!
287段のこの急傾斜の階段は、「菩提梯(ぼだいてい)」です。
菩提 = 悟りをひらくこと、その境地。涅槃(ねはん)
梯 = はしご
よって、菩提梯は「涅槃への道」のこと。
久遠寺では、菩提梯をのぼることこそが「行」なのだとか。ならば、真剣にとりくまなくちゃダメですね。
長い石段をのぼって本堂へ行くお寺は、これまで幾つも登ってきましたが、こんな壁みたいな石段は、ちょっと他にない。
菩提梯は、コワイ要素がたくさん。
・長い(287段)
・ほぼ一直線で圧迫感がある。壁を登ってるみたい。
・一段あたりの高低差がある。しんどい。
・一段あたりの奥行きが狭い。足を踏み外しそうで不安
振り返ると、少し怖い。高所恐怖症でなくてもヘッピリ腰になっちゃう。
手すりがあるので掴まろう。みんな掴まっています。
踊り場で休憩
287段の石段は7区画に区切られている。途中の踊り場で休憩をとりつつ進む。
この7区画は、南無妙法蓮華経の文字数である7に因む。みんな休憩しています。怖いしキツイし、一度に登るのはかなり厳しい。
迂回ルートあり
そんな試練の石段「菩提梯」ですが、迂回ルートもありますのでご安心を。お年寄りや足が悪い方、高所恐怖症の方は、頑張らずに迂回ルートへ。
・男坂
・女坂
・斜行エレベーター(せいしん駐車場、無料)
女坂
男坂
踊り場から、迂回ルートに逃げることもできました。よく考えられている。迂回せずに進む。
振り返ると、やっぱり怖い。
階段を登りきると、そこはパワースポット
「涅槃への道」も終わりに近づいてきた。
頂上の五重塔が見えてる。嬉しい瞬間。
菩提梯の287段を上りきると、明るい本堂へ。ぱっと視界が開ける。まさに涅槃の境地だろうか。
あー、とにかく階段はきつかった。写真で見る以上にコワイです。
振り返ると、やっぱりコワイ。
五重塔
赤が美しい五重塔。
本堂
まずは本堂へ参拝。
祖師堂
極彩色の彫刻がきれい。
報恩閣
こちらで御首題がいただけます。
久遠寺の御首題
日蓮宗総本山の御首題やいかに!?日蓮宗の御首題は、”ひげ文字”なる字がとてもカッコイイ。ましてや、ここは総本山の久遠寺。めっちゃ期待しておりました。
久遠寺のオリジナル御朱印帳
5色展開の御朱印帳。
コムギは明るい緑色を選択。
明るい緑色は珍しいのと、久遠寺の「樹齢400年のしだれ桜」のコントラストも映えるから。
こちらは、これからは日蓮宗の参拝寺に記帳していただく専用の”御首題帳”にするつもり。「南無妙法蓮華経」の”ひげ文字”が並ぶと壮観だろうな。
奥之院思親閣参道
奥之院へは、久遠寺の裏手にある身延山ロープウェイでアクセス可能。
奥の院へ参拝するのにロープウェイに乗るのは初めてだわ!
乗車するのは、ほぼ全員参拝客と思われる。それで設備を維持できるということは、それだけ久遠寺へ訪れる参拝客が多いのだろう。
身延山ロープウェイ
料金は往復で¥1,500。高い。景色も素晴らしいので、はじめの久遠寺参拝のときは、ぜひ。天気が良いと富士山も見えるらしい。歩くと片道2時間半かかるそう。
■身延山ロープウェイ
山麓・久遠寺駅 ←→ 山頂・奥之院駅
片道約7分間 往復¥1,500
全長は1,665m
ここから見る景色は絶景!天気が良いと富士山も見えるんですって。この日はあいにくの曇天。
奥之院思親閣
ロープウェイで到着した先は、奥之院思親閣(おくのいんしぼかく)。他宗派からの迫害を受けて地元に戻ることが出来ない日蓮上人が、安房(千葉県)の両親を偲んだ場所。
日蓮聖人御手植杉
参道には、日蓮上人が植えたという立派な杉の木が現在でも在りました。
奥之院にも参拝客が絶えない。みなさん¥1,500払っているのか。
奥之院の御朱印
奥之院でもダッシュで御朱印を頂く。
ここからの景色を見て、日蓮聖人は父母と生まれ故郷をしのんだのでしょうか。
帰りのロープウェイから眺める。良い景色だな。
久遠寺のその他みどころ
時間切れや季節の問題のため、メインであるはずなのに巡ることの出来なかったスポット。身延山には見所がいっぱい。
祖廟
日蓮聖人のお墓と、住んだ草庵の跡地。
樹齢400年以上のしだれ桜
名物の桜は咲いていない。久遠寺に訪れたのは秋だから当然か。
久遠寺から大阪へ移動
バスの出発時刻が迫っている。急がなくちゃ。
菩提梯も、駆けおりる!のは無理なので、こわごわと急いでおります。
下りは体は楽だけれども、恐怖度は増す。
土産店を冷やかす余裕もない。急いでバス停へ向かいます。鰻を食べていたせいだな。
今回の戻るルート
新幹線を使わないルートで帰ります。ポイントは、途中のタクシー移動です。
■久遠寺→大阪へのルート
・山交バス(身延山〜JR身延駅)
・JR身延線(身延駅~静岡駅)
・タクシー(静岡駅~東名静岡バス停)
・高速バスで(東名静岡~大阪駅)
身延山バス停
路線バス、山梨交通バスにてJR身延駅へ向かいます。
■山梨交通バス
身延山(門前町)〜JR身延駅
JR身延駅
静岡まではJR身延線。
■JR身延線
身延駅〜静岡駅
田舎を走る。対面シートをゆっくり利用可能。
静岡駅
大阪までは高速バス。静岡駅には高速バスの停留所がなく、少し離れた東名静岡バス停まで行かなくてはならない。路線バスだと渋滞が怖いので、タクシー利用。静岡〜大阪間の高速バスが安いので、結果的には、お安く移動できるからOK。
■タクシー
静岡駅〜東名静岡〔高速バス停留所〕
東名静岡(高速バス停)
早めに着いたけれど、バスが遅延していて待つはめに。これなら路線バスでも余裕だったかな?でもいいの、安心を買えたから。
■JR関東バス(グラン昼特急15号)
東名静岡〜大阪
大阪駅到着
JR大阪駅に到着。明日は仕事。無事に帰れて良かったな。
おしまい。
参拝を終えて
日蓮宗総本山の風格十分、久遠寺。
久遠寺は、信者含め参拝者が途絶えない理由が肌で分かる、特別な空気感を醸し出す場所でした。この地でさらに「ダイヤモンド富士」まで拝めちゃうとは、どれだけパワースポット要素を兼ね備えているのか。
287段の「菩提梯」はハードな行ではありますが、涅槃への道だと思えば頑張れる?!
大阪からははるか遠い山梨県の久遠寺。訪れる価値のあるお寺です。
久遠寺の基本情報
■名称:身延山久遠寺(みのぶさん くおんじ)
■宗派:宗派
■所在地:山梨県南巨摩郡身延町身延3567
■公式サイト:身延山久遠寺オフィシャルサイト
五木寛之先生「百寺巡礼」
久遠寺は、【第49番】。第五巻 関東・信州 に掲載されています。
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