JR備中一宮駅からすぐ、
”吉備の中山”ウォーキング。
古墳、磐座、御陵、
そして牛の鼻輪を供養する「鼻ぐり塚」も。
いっぷう変わったハイキングを楽しみました。
吉備中山について
桃太郎伝説の中心地
中山のふもとには、桃太郎のモデルである「吉備津彦命」を祀る吉備津神社、吉備津彦神社がある。
山の中心部には、「吉備津彦命」のお墓とされている中山茶臼山古墳があります。
古墳や史跡が点在するハイキングコースでした。
アクセス
備中一宮駅よりすぐ。
マップは「元宮磐座」↓
訪れたきっかけ:吉備路史跡めぐりサイクリングにて
備前一宮駅で自転車を借りて史跡をめぐり総社へむかうサイクリングの前に、自転車をおいて吉備中山にのぼりました。
吉備中山コースについて
登山口はどこだろう?
吉備一宮駅のレンタサイクル係員のかたに尋ねたところ、駅前のマップの前で説明してくださった。
「マップ」もくださった。
マップは、公式サイトからダウンロード可能です。
歩いたコース
天柱登山口~天柱岩~元宮磐座~龍神社〜石舟古墳(断念)〜穴観音〜中山茶臼山古墳〜(ひきかえす)〜ダイボーの足跡〜藤原成親墓地〜高麗寺山門跡〜福田海本部(鼻ぐり塚)〜ゴール
今回は、レンタルした自転車のピックアップを考慮して「天柱登山口」からスタートし「福田海」に出てくるコースを歩きました。
天柱岩登山口へ
備中一宮駅から見えているあのお山が「中山」。お目当の「元宮磐座」はほぼ山頂に位置する。
天柱登山口は、Googleマップに地点登録がなかった。
天柱登山口:細谷川・両国橋手前の墓地の横の階段。
石柱が建っています。
吉備の中山
ハイキングスタート
所要時間:約2時間(参拝時間等込)
めっちゃ寄りみちしました。
天柱岩登山口
墓地の横からスタート。
すぐに山道に。
標識があるので迷いにくい。
道のまんなかに鎮座する岩。
もしやこれが天柱岩?と疑ってしまう。
木々の奥に岩壁のような岩が見えた。
天柱岩(権現岩)
細長い岩。
先端に「天柱」と刻まれている。
元々は「盗人岩」と呼ばれていたが、福田梅の中山通幽が「天柱」の文字を刻んだのちは「天柱岩」と呼ばれるようになったそう。イメージの大転換が激しい。
天柱岩の後ろにまわると、眼下にひろがる吉備の風景。のどか。
振り返ると、かなり傾斜がきつかった。
上りはいいけれど、下るのはかなり怖そうなのでオススメしません。
吉備津彦神社元宮 磐座
おめあての磐座にきた。その場だけ木がひらけているので、すぐわかる。
しめ縄がかけられていた。
神聖なきもちになる。
少しのぼって、山頂へ。
八大竜王(龍神社)
山頂に鎮座する龍神社。
珍しい形の祠。八大龍王の「八」なのだろう。
勝手に賽銭箱をおいた不届者がいたらしい。
神様、とっちめてやってください。
横には経塚。
視界がひらけていて、良い眺め。
下る。
ここからは、上りはほとんどなし。
林道歩きが気持ちいい。
おやすみ岩を通り過ぎる。
結界か、進入禁止なのか、よくわからない。
小心者の私は、くぐらずに通り過ぎる。
分岐
中山茶臼山古墳方面へ。
石舟古墳
石舟古墳:7世紀初めの横穴式石室古墳。
標識があった。
こんな山中に古代の石室があるなんて。ときめいちゃう。
勇んで向かうも、けものみち。これは迷子になりそうだ。断念して折り返す。
穴観音
鉄柵の扉をあけてお参りする。
赤い頭巾がかけられている。
穴観音をでたら、道なりへ。
これから向かう中山茶臼山古墳を取り囲む柵。これまでの古墳たちと扱いがまったく違う。
宮内庁管轄なのです。
中山茶臼山古墳(大吉備津彦命墓)
105mの前方後円墳。大吉備津彦命の墓と伝えられている。
宮内庁管轄の御陵。柵の中には入れません。ちょうど墓守のかたが清掃されていた。
背が低いから御陵が見えないと嘆いていたら、近くにあった岩に登るよう勧められる。見えた。
山中にあるのに、とてもキレイなお墓だなあ。墓守のかたが手入れされているからこそだろう。
墓守の方のお話
ここ吉備中山は、神が、それかなにかありがたい存在がいるのかも。不思議な話を伺った。
墓守の方が数十年前の着任時のこと。
鬱蒼とした林を清掃すると、いつも短時間で腰痛に見舞われた。腰痛と戦いながらも1ヶ月ほど根気よく清掃を続る。墓まわりが美しくなるころには、まったく腰痛はなくなり元の健康体にもどった。
「きっと、試されていたんだとおもう」。
腕時計を3本壊した。
後になってわかったことだが、境内の一部だけ花崗岩が隆起している箇所があり磁場が狂っているとのこと。
科学的理由によって解明されても、なぜそこに一部だけ隆起したのかというのは、やっぱり不思議だ。
国境石
「備前」と「備中」の国境石。
ここ中山は、かつての吉備の国の「まんなか」という意味もあるらしい。吉備の国は強大なあまり、備前と備中に分割されたとか。
話し込みすぎちゃった。
岡山県古代吉備文化財センターへ行くことは、諦めた。
山道を歩いて自転車を置いている天柱岩登山口まで戻ることにする。
分岐
ダイボーの足跡
足跡のような人工の窪地
ダイボー「大坊」で、大きな坊さんのこと。
ハ畳岩
マップの説明によると、古代の磐座だったところ。
緩やかな、下り道。
藤原成親墓地
鹿ヶ谷での平家追討の密議が発覚し、備前国に流され非業の最期を遂げた藤原成親の墓地
そのまま下ると、山道から出た。
高麗寺山門跡
福田海本部
下山すると、眼下に広がるのは整然と美しいお寺。
福田海:明治33年に中山通幽が開いた修験道の寺院。
「鼻ぐり塚」は福田梅の境内にある。
拝観料 ¥100
拝観料を納めて、護摩木をいただく。
鼻ぐり塚
牛霊を供養するために古墳の上に築かれた塚
ん?
小高く丘になっているのは、円墳の上に鼻輪を積んでいるのだって。
うず高く積まれているのは、牛の鼻輪。
細谷川&両国橋
和歌に読まれた細谷川。
両国橋と言う名は、吉備の国が備中と備前に分割されたことにちなむ。歌碑もありました。
桃太郎のマンホール。
ゴール:天柱岩登山口
吉備中山を歩いて
感想:伝説が残されてしかるべき神々しい何かがの存在を感じるお山
古墳があったり、古代の磐座があったり、いまも手入れされている御陵があったり。
古代と歴史を感じるハイキングコースでした。
おしまい。
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