イスラエル・パレスチナ

パレスチナ自治区・ベツレヘムのバンクシー『花束を投げる青年』を歩いて見に行ってきた(地図&位置図あり)

 

バンクシー:花束を投げる青年


ベツレヘム(パレスチナ自治区)にあるバンクシーの壁画を歩いて見に行きました。
バンクシーの代表作のひとつ
花束を投げる青年」と
ハートを落とす天使」の2作品。

バンクシー作品の所在地図も詳しく載せました。歩いていきたい方、参考にどうぞ!

目次
1.バンクシーについて
2.詳解!バンクシー作品の位置図&マップ
3.実録!歩いてめぐるバンクシー作品
4.パレスチナへ本物のバンクシー作品を見に行こう

バンクシーについて

バンクシー
Banksy

匿名のストリートアーティスト、政治活動家、そして映画監督。彼の風刺ストリートアートと破壊的なエピグラムは、独特のステンシル技法で実行された落書きとダークユーモアを組み合わせたものである。(Wikipedia

アート・テロリストの異名をとる

一晩で壁画を完成させてしまったり、その作品が「落書き」であることから、「アート・テロリスト」の異名をとるバンクシー。パフォーマスには度肝を抜かれることも。

オークションで1.5億円で落札された作品を、その場でシュレッダーにかけた事件で世間を騒がせましたよね。

愛はゴミばこのなかに

バンクシーのアイコン的作品「風船を持つ少女」が、生まれ変わって別のアートに。「愛はゴミ箱の中に」タイトル変更。1億5千万円で落札した女性は、そのまま買い取ったのだとか。行為がアートなんです。行為が付加価値をうむのですよね。現代アートって奥が深い。

パレスチナ自治区にいくつか作品あり

そんなバンクシーの作品が、パレスチナにはいくつも点在します。2019年にも最新作が公開されました。

ベツレヘムの傷跡

ベツレヘムの傷跡(Scar of Bethlehem)

イスラエルとパレスチナの分離壁をに打ち込まれた銃弾による風穴を、ベツレヘムで生まれたイエス・キリストの聖誕時に輝いていたという「ベツレヘムの星」に重ねて。

詳解!バンクシー作品の位置図&マップ

パレスチナ自治区・ベツレヘムの町はGoogleマップが微妙!

Googleマップは概ね正しいのですが、バンクシーのスポットはピタリと登録されていない。配慮かな?
そして、「実際は歩ける道だけれど、マップ上途切れたように見える」こともあります。

よって、作品に「近い場所」を目指していこう。

実録!歩いてめぐるバンクシー作品

コムギは実際に歩いて回りました。歩いてめぐるコースはこちら。

①聖誕教会
②ミルク・グロット教会
③バンクシー「ハートを落とす天使
④バンクシー「花束を投げる青年
⑤ミルク・グロット教会経由で生誕教会へ戻る

①聖誕教会
②ミルク・グロット教会へ

ベツレヘム観光のハイライト、「聖誕教会」横の道から、ミルク・グロット教会を目指します。

ここは徒歩ならば通行可能。

聖誕教会横の道

石畳の道で、みやげ物店が並びます。

聖誕教会横の土産物店 聖誕教会横の土産物店

ちょっと道を逸れたら工事中の建物などもありました。

ベツレヘムの市街地

ミルク・グロット教会を通過します。

ミルク・グロット教会の入り口

寄り道可!可愛らしい教会でした。

ミルク・グロットの祭壇

ミルク・グロット教会の内部

②ミルク・グロット教会
③「ハートを落とす天使」へ

Googleマップではぴったりのスポットがない。近くの「ARARAT HOTEL」を目指します

Googleマップ
位置図

ハートを落とす天使の位置図

ミルク・グロット教会からは徒歩13分。なかなか、急激な下り坂。

落書きされた壁

下り坂が続くってことは、帰りは登り道なのよね。

ベツレヘムの道路

ベツレヘムの街は、とっても静か。。ここ、パレスチナ自治区なのですよね。世界的な紛争の地にいるとは思えない、静寂さ。

所々で見かける教会、門扉のデザインがシンプルで素敵。

十字架の門扉 門扉

坂道の下に、目指しているArarat Hotelが見えている!

遠くに見えるアララトホテル

Ararat Hotel到着

街の中では大きいホテルで交差点の角に建つ。迷わない。

アララトホテル

バンクシー作品「ハートを落とす天使」は、アララトホテルの通りの向かい側を50メートルほど進んだところの壁にありました。

ハートを落とす天使の位置図

バンクシー作品:
ハートを落とす天使

なんでこんなところに?往来の激しい幹線道路脇のブロック壁に描かれていました。しかも目の前の工務店の機材やらで埋もれかけている。

適当に扱われているバンクシーの絵「ハートを落とす天使」

なんてぞんざいな扱い!
大丈夫?
劣化しない?

だって現代アートの巨匠だよ?でもそれこそが現代アートなのかしら。

ハートを落とす天使

眺めていると、「バンクシー?他の箇所に連れて行こうか?」というタクシー営業をかけられること数回。
ラクしたい気持ちもあるけれど、なんとかやり過ごす。パレスチナ歩きを、まだまだ楽しむよ!

つぎは、最大の目的のひとつ「花束を投げる青年」を目指します。

③「ハートを落とす天使
④「花束を投げる青年」へ移動

花束を投げる青年バンクシー作品は、実際には「大型ガソリンスタンドの壁」に描かれていますが、このガソリンスタンドはGoogleマップに位置登録されていません
Googleマップでは、近くのマンション『Shepherd’s Field Apartments」を目指そう。

Googleマップ
位置図

徒歩で行く

なーんだ、徒歩13分じゃん!
安心して歩けそう。

実際にはアップダウンが厳しいのと、写真を撮りたくて寄り道したりしていたので、30分ほどは歩いたのではないかな。

ベツレヘムの一般道

 

パレスチナには壁画がたくさん

バンクシーが多いからか、壁画が多いからバンクシーも描くのか。とにかくベツレヘムの街は、いたるところに壁画がありました。

落書きされた壁 落書きされた壁  落書きされた壁
いたって普通のパレスチナの街

ここが紛争地域なんて思えない。「休日の郊外の国道沿い道路」な雰囲気。

ベツレヘムの高打点

車の往来は激しいけれど、歩いている人は、ほぼいない。車文化なの?
ベツレヘムの一般道
大型ガソリンスタンドに到着

これか!Googleマップに表示されなかったのでヒヤヒヤしましたが、ちゃんとありました、ガソリンスタンド。

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドは大型店なので、ウッカリ見逃すことはないでしょう。

ガソリンスタンド

到着。やっぱり、タクシーで回るほどではかった。まわりは田んぼ。

観光客がワラワラいるかと思っていたけれど、コムギの訪問時間帯は誰もいなかった。そもそもパレスチナに観光に来る人は少ないのかもしれない。

バンクシー作品:
花束を投げる青年
Love is in the Air

洗車マシンの横に、その絵はありました。

「花束を投げる青年/Love is in the Air」は大型ガソリンスタンドの壁に描かれています。

花束を投げる青年

かなり巨大。
フレームに入りきらない。
広角レンズを駆使して、なんとかフレームに収める。ふう。

花束を投げる青年

 

バンクシーのコピー商品販売あり

誰もいない。と思いきや、コムギの姿を見かけた子供がグッズ販売にやってきた。バンクシーグッズ。グッズになるとバンクシーの破壊力は激減ね。

バンクシーの複製土産物

このガソリンスタンド、本当に「郊外の国道沿い」のごく普通のガソリンスタンドでした。

たった2つしか見ていないが・・・
引き返した理由

 トイレに行きたい!
が、パレスチナ自治区では、簡単にトイレに行けないのです。

コンビニエンスストアでトイレを借りれるわけでもなし、何よりコンビニなんてものは、ない。

トイレつきのファストフード店もないのでトイレ休憩もできない。

うう、辛い。

日本って無料トイレが多くて生活しやすい国だと、しみじみ思う。

④「花束を投げる青年」
⑤ミルク・グロット教会経由で生誕教会へ戻る

来た道を引き返すのみ。

アララトホテルを通過し、

アララトホテルの外観

階段ものぼる。

階段

日も暮れてきた。

遠くに見える白い建物群は、ユダヤ人居住区らしい。夕日に照らされてキレイ。

夕暮れどきのユダヤ人居住地区

帰りは坂道がキツイ。

ベツレヘムの道路

ビール休憩

ミルク・グロット教会から聖誕教会までの小道に土産物店がならびますが、酒屋さんもあります。

歩き疲れたわ。尿意を忘れてビール休憩!

ベツレヘムの酒屋

トイレが近くにあると、2本目も行っちゃうよね。

パレスチナのクラフトビール

パレスチナ自治区内で醸造しているんだって。それは飲まなきゃだめだよね。

2本飲んでしまった。瞬殺です。

ゆっくりしているつもりはないのに、あっというまに日が暮れてしまった。

ベツレヘム聖誕教会付近

夜の聖誕教会はライトアップされていた。綺麗です。

夜の聖誕教会

バンクシー歩き、これにて終了!
こののち、アラブバスにてイスラエル旧市街へ戻りました。

パレスチナへ本物のバンクシー作品を見に行こう

歩いて見て思ったこと。紛争地域を擁するパレスチナだけれど、普通の生活もちゃんとあるのだな、ということ。でも、たしかに紛争も存在しているのだ、ということ。

バンクシーのアートは「その場所に描けれているからこそパワーを持つのだ」と、思ったのでした。

効率の良い名所まわりもいいけれど、そんなに距離もないベツレヘムの街を歩いて巡るのも楽しいよ。ただ、坂道の傾斜がきついのが難点。身軽な格好で見にいくことをお勧めします。

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